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CEOが「株価は当社の成長性を反映しきれていない」、と言うBEENOSの現状
2020年4月14日の企業・産業欄に、『他人の褌で相撲を取るBEENOSが「好評」なわけ』と題する記事を投稿した。アマゾン・楽天市場・ヤフーオークションなど2200以上の国内ECサイト情報を翻訳し、海外ユーザーが自国に居ながらにして日本の商品を買えるサービスサイト(Buyee:バイイー)を展開する越境型EC:BEENOSの強みに言及した。
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そんなBEENOSの直井聖太CEOが現状・今後を語る機会を6月10日、月刊投資雑誌:株主手帳のZoomセミナーで得た。越境型ECには一層の自信を示した。「取り扱う国内のECサイトは2500以上に増えている」「バイイーの会員数は250万人を超えている」「翻訳言語数は10に達した」。
更には「目下の売上高のトップは米国市場で9123億$」とした上で「27年には4兆8561億$に拡大する予想」と語った。また米国市場拡大に関しては、「政治的背景などを勘案し、中国市場へのフォーカスを辞めたことも要因(現在4位市場)」と言い切った。さもありなん。東京商工リサーチによるとバイイーを介した国内の越境ECの年間流通総額でNO1、だというのだから。
BEENOSは現在でも第2位の大株主である:佐藤輝英氏により、1999年11月に設立されている。直井氏が同社の門を叩いたのは、学卒後コンサルティング会社を経た2008年。「特異なビジネスモデルに惹かれての入社(転職)だった」とされている。
そして今、着実な収益源に育ち直井氏も「拡充意向」と断言するのが、インキュベーション(新しい事業を育てるための投資業務)。興味深いのは新興上場企業以外に内外の未上場企業にも資金を投じている点。財経新聞でも記したことがある国内ではCASY(家事代行業)やPayKe(インバウンド対応のプラットフォーム運営)などがある。いわゆるユニコーン企業である。
BEENOSは5月7日、アナリスト向け今9月期:中間期の決算説明会を行っている。
その際の発表済み資料の中に「主な質疑応答」(理解促進のために一部内容の加筆修正/との但し書きつき)がある。そこで私は「ホ~」と唸らされる記述に出会った。「現在の株価について割安感があると考えているか?」という質問に、「当社の今後の成長を考えると、株価は割安と考えている」と答えている。
通常この種の質問は「株価は市場が決めること」とスルーするのが経営者の常。直井氏は改めて、この日もこう言及した。「時価をボトムに更なる上昇を期して経営と取り組んでいる」。 BEENOSの株価は6月10日段階で10年余りの間に、12倍近く上昇している。それでもなお・・・というのである。「今後を見守りたい」以外に言葉がない。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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