急成長のファーマフーズが「下期利益偏重型」の理由

2021年4月19日 09:04

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 ファーマフーズは2006年に東証Mに上場、2021年2月東証1部に移行した。卵黄由来のサプリメント「タマゴサミン」や化粧品通販が主力。「下期利益偏重型だが、その背景がユニーク」と聞いた。

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 例えば建設業界のように業態からして下期偏重型は、珍しくはない。「ユニークな下期偏重型」に興味を覚え、調べてみた。

 今7月期の通期計画は「160.6%増収(400億1400万円)、182.2%営業増益(20億8800万円)、103.2%最終増益(14億400万円)」に対し、開示済みの中間期は216.1%増収(203億9300万円)も「営業損益は8100万円の損失、最終損益は4億4600万円の赤字」。だが通期計画は自信たっぷり?に据え置かれていた。予定通り着地すれば、これまでお目にかかったことがない「下期偏重型」企業である。

 決算資料とアナリストの説明から、「ファーマフーズは上期に、広告宣伝費及び研究開発費を集中投資する」と知った。事実中間期の広告宣伝費は131億5700万円(前年同期比2.7倍)。上半期に販売開始後2年で売上業界1位となった、ヘアケア市場の「ニューモ育毛剤(定期客件数70万件突破)」一段の拡充を図る目的を中心にTV・ネットの広告費を投じている。

 ファーマフーズのセグメントは、「機能性素材」「バイオメディカル」「通信販売」。確かに通期計画を裏付けるような施策を展開している。

 例えば機能性素材事業では、売上高世界1の同社の武器;アミノ酸GABA(非タンパク質系アミノ酸)の機能性素材「ファーマギャバ」が、大手飲料メーカーの緑茶飲料に採用されている。また美肌素材「セレプロン」が中国をはじめとする海外中心に、売上急増状況。上半期で前年同期比146.8%の売上増となっている。

 バイオメディカル事業では、田辺三菱製薬と共同研究してきた自己免疫疾患を対象とする「開発候補抗体」の世界における開発・商品化で独占的ライセンス契約を締結。上半期3億2000万円を計上している。今後は開発段階に応じた開発マイルストーンの支払い(開発過程の節目に享受)を受けていく。商品化の暁にはロイヤリティ収入に移行する契約。

 通販事業は、ヒット商品が牽引するかたちになっている。例えば急拡大中のニューモ育毛剤が、サプリメントの通販増加を引っ張っていくという流れだ。

 手元の四季報は【増額】の見出しで業績欄を「前号比営業益上振れ」とし、今期の営業利益「22億5000万円」に独自増額している。

 下期利益偏重型も、一様ではないようだ。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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