苦境に立つ青山商事、オーダースーツで巻き返せるか

2021年1月1日 14:32

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在宅ワークが進み、縮小するスーツ需要(画像: 青山商事の中間決算説明会資料より)

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 新型コロナウイルスの直撃を受けたのがスーツ市場だ。在宅ワークが広がった影響で、ビジネスウェアのカジュアル化が進み、需要が劇的に落ち込んだ。紳士服最大手の青山商事も、苦境に立たされている。リストラでコスト構造を見直しし、オーダーで立て直しを図るというが、その計画やいかに。

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 同社は、洋服の青山やTHE SUIT COMPANYを全国に855店展開しているが、2021年3月期上期はビジネスウェア事業の売上高が前期から約半減。367億円に落ち込んだ。主力事業の失速は当然ながら全体にも大きな影響を与え、同期の連結売上高は前年同期比59.9%の610億円にまで沈んだ。

 ビジネスウェアのカジュアル化が想定の「5~10年」前倒しとなり、準備が出遅れた。主力のスーツ・フォーマル市場は縮小しており、コロナが収束しても、以前の水準に戻ることはありえない。中期的なトレンドのみならず、足元の市況もおぼつかない。卒業式や入学式などのハレの日需要がコロナで見込めない上、冠婚葬祭も引き続き小規模開催にとどまりそうだ。

 同社は急速に悪化するこうした環境に対応すべく、「ビジネスウェア事業再構築プロジェクト」を進める。もともと3年間で85店の不採算店閉鎖を計画していたが、閉店店舗数を75店追加しスピードも速める。全体の2割を閉店するという大掛かりな規模だ。人員の削減も断行。正社員の1割、約400名を減らしコストを大幅に見直す。

 縮小均衡に見えるが、そんな中伸びているサービスがある。約1年前に開始したオーダースーツがそれだ。もともとオーダー構成比5%を見込んでいたが、計画を上回り10%で推移しており好調だ。しかもオーダースーツは、売価が既製品の1.8倍にもなる。

 上期には92店舗でオーダースーツを導入済みであり、下期にはさらに53店舗でサービスを開始する予定だ。オーダーはスーツだけでなく、シャツでも展開しており、下期から順次これも取扱いを拡大している。スーツ需要のシュリンクで販売数や客数の減少は免れない。単価を上げる施策でどれだけ巻き返しを図れるか。スピードと質が問われる。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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