上新電機、大阪・日本橋の店舗群を再編へ ポストコロナ見据え

2020年9月30日 16:38

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 家電量販店大手の上新電機は、創業地に当たる大阪市浪速区日本橋の5店舗を3店舗に再編する計画を明らかにした。旧耐震基準の古いビルを建て替えるとともに、ポストコロナを見据えた店舗とするのが狙いで、新店舗のうち2店舗が11月にオープンする。

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 上新電機は現在、西日本最大の電気街である日本橋界隈に日本橋1ばん館、ディスクピア日本橋店、J&Pテクノランド、スーパーキッズランド本店、スーパーキッズランドキャラクター館の5店舗を営業している。

 このうち、旧耐震基準のビルである日本橋1ばん館とディスクピア日本橋店を建て替え、工事の間、両店の機能をJ&Pテクノランドに移転する。このため、日本橋1ばん館は11月3日、ディスクピア日本橋店は10月25日で閉店する。J&Pテクノランドは11月7日、ジョーシン日本橋店と名前を変えてオープンする。

 スーパーキッズランド本店は10月12日から11月27日まで耐震補強工事に入り、工事の間1階のみで営業する。スーパーキッズランドキャラクター館は11月23日で閉店し、機能をスーパーキッズランド本店に統合する。

 建て替え工事となるディスクピア日本橋店跡には、神戸市中央区の三宮1ばん館、京都市右京区の京都1ばん館と並ぶ都市型店舗を目指し、新日本橋1ばん館(仮称)を開設する。現在の日本橋1ばん館跡は立体駐車場と事務所棟を整備する。

 ジョーシン日本橋店と新日本橋1ばん館は、総合家電の豊富なラインアップに加え、音楽・映像ソフトやハイスペックの自作パソコン、高級オーディオなど人気商品を集める。電子商事業との連携やリユースビジネスの拠点としても活用する。スーパーキッズランド本店は従来通り、鉄道模型やラジコンなどを扱う。

 上新電機は1948年、上新電機商会として日本橋で創業。関西を中心に東北から四国まで店舗網を広げてきた。このうち日本橋は多数の店舗が点在し、中国などからの訪日客需要を受け入れていたが、新型コロナウイルスの感染拡大で状況が一変していた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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