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星野リゾート「マイクロツーリズム」で見る経済の基本 (1) 車販売台数正常化への道
登録車の販売落ち込みが急速に回復している。5月は前年同月比58.2%、6月73.4%、7月80.1%となっており、8、9月へと期待を抱かせる状況だ。さらに、新型コロナウイルス感染回避のため、自家用車の所有を前向きに見直す空気が出てきている。これをプラス成長に結びつけるにはどうしたらよいのか?
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7月の新車販売台数は、20万7473台(前年同月比80.1%)であった。5月の販売台数は12万3781台(同58.2%)、6月は18万2128台(同73.4%)であり、確かに回復基調である。各自動車メーカーから新型車の日本市場投入の効果もあり伸びてきているようだが、このところの市場の大きな動きであったシェアリングなどの需要をどうとらえるべきであろうか?
そんな日本経済市場の中で、一番打撃が大きかったと言われる観光業だが、日経ビジネスによれば、星野リゾートでは3/4の施設で需要が前年並みに戻ってきているという。その背景に、星野社長の「マイクロツーリズム(小さな旅行)」振興策が功を奏しているとの声も聞かれる。つまり、「インバウンド(外国人客)」を当てにするのではなく、国内観光旅行を呼び起こそうとの狙いだ。
確かに、パンデミックが始まるまでは、オリンピック開催に向け外国人観光客を呼び込む国策によって日本の観光業は沸き立っていた。その一方で、京都など有名観光地では「外国人のマナーの乱れ」を嘆く声も大きかった。中国人の「爆買い」も話題になり、秋葉原電気街で育った「ラオックス」が中国資本に抑えられるなど、「バブル景気」の様相があった。
そのため、「外国人観光客を嫌って」国内観光を取りやめるという人もいた。温泉旅館に行っても、入浴マナーを知らない外国人のために、これまでの日本文化である日本人だけの「湯治」を基本とした雰囲気とは違っていたからだ。ゆったり落ち着けないのだ。東京の高級ホテルでは外国人ビジネスマンが中心となってしまったVIPフロアまであり、自分が日本人であることで居場所がない気持ちになったことさえあった。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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