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国家資格を有するマッサージ指圧師による健康保険適用施術
あん摩マッサージ指圧師、そして鍼灸治療師に国家資格があるのをご存知だろうか。「あん摩マッサージ指圧師、きゅう師等に関する法律」が施行されている。所定の教育を受け認められた施術師は国家資格者になる。
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あん摩マッサージ指圧師の治療に、健康保険が適用される場合があるのをご存知だろうか。「筋麻痺(四肢等の感覚鈍化が進み機能喪失になる)」「関節拘縮(関節の屈曲や伸展が困難になる)」の治療を受ける患者が「医師の同意」で、あん摩マッサージ指圧治療がなされる際は保険の適用対象になる。
「あん摩マッサージ指圧師による施術」を主軸に事業展開を進める、異色の上場企業:フレアスの原点は、創業者社長である澤登拓氏の原体験に求められる。体質が弱かった澤登氏は中国に語学留学した際に漢方に出会い、文字通り「体質の改善」を実感した。その驚嘆は大学を中退し漢方の学校に入学、そこで鍼灸マッサージを学んだことに顕著に見て取れる。そしてその技術を活かそうと、現業を起こした。
フレアスの実践スタッフは全員、「国家資格」保有者。健康保険適用の施術者の対象者。
澤登氏は、開業当初から「健康保険」適用の国家資格者として施術に当たった。そして着実に「体験に裏打ちされた」信じる道を拡充し今日に至った。現状(2020年3月期第1四半期末)で、国家資格を保有する施術師数は約430名(うち約80名は外注施術師)。拠点は1都1府1道36県に及んでいる。
ところで同社が今日に至る過程でエポックメイキングの一つになったとされるのが、星野リゾートとの提携。全国でリゾートホテル・観光ホテル・温泉旅館などを展開する星野リゾートとの提携の経緯を、斯界に詳しいアナリストはこう説明する。
「星野リゾートは、顧客満足度に厳しい。提供するマッサージでも同様。CS(顧客満足度調査)が決して満足のいくものではなかった。結果、全国区で国家資格を有する施術師のいるマッサージ企業との提携を検討した。浮上してきた唯一の存在がフレアスだった」。
今年7月時点で「界」ブランドの15施設中12施設と、「星のや」ブランドの中の1施設、「リゾナーレ」ブランドの中の2施設と提携している。保険対象外だが、断るまでもなく国家資格マッサージ師が対応している。
フレアスは訪問看護・介護事業所を既存業者から事業を譲受し、約60名のスタッフでそれぞれ5拠点・1拠点にて展開している。その方針をIR担当者は「数を増やしていくというよりも、社内における医学的知識のシナジーを目的としたもの」と説明する。
上場(今年3月)に伴う取得資金は、「今・来期の新規出店関連資金」「同新規採用等人件費」「21年3月期末に向けた借入金返済資金の一部」に充当するとしている。
また今後の方向として「2025年(団塊の世代が後期高齢者となる)問題に向け、在宅マッサージに経営資源を集中させる。FCによる拠点展開を加速させ、その先には老人ホームなどの施設法人への営業強化を視野に入れている」としている。
時代に即応した企業が、また株式市場に姿を現した。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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