JR西日本、ICOCAエリア拡大 七尾線、きのくに線で導入へ

2019年9月13日 09:23

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七尾線でのICOCA導入エリア(画像: JR西日本の発表資料より)

七尾線でのICOCA導入エリア(画像: JR西日本の発表資料より)[写真拡大]

●七尾線にICOCA導入

 JR西日本は10日、七尾線にてICOCAサービスを導入すると発表した。サービスの開始時期は2021年の春を予定しており、七尾線のICOCA導入により、金沢エリアのJR西日本および、IRいしかわ鉄道エリアにおいてICカードを利用した乗降が可能になる。

 七尾線では無人駅が多くこれまで、ICカード乗車券を導入するのは難しいと見られてきたが、今回、ワンマン運転でも対応可能な車載型IC改札機を搭載した新型車両の導入により、ICOCAの利用が実現する。

●新型車両の導入で快適性もアップ

 ICOCAの七尾線導入と併せて、七尾線には新型車両の521系電車が投入される。これまで国鉄時代から引き継いできた413、415系を新型車両に置き換えることで快適性がアップする。

 ドアごとに運行状況や行先案内の表示が取り付けられ、トイレも多機能トイレに、車いすスペースなどの設置も行われる。新型車両についてはICカード乗車の導入前となる2020年秋ごろから順次投入されていく。

●紀伊方面でも範囲拡大

 8月末の段階でJR西日本より発表されているが、和歌山線に加えて、きのくに線でもICOCAの運用エリアが拡大される。サービスの開始時期は2020年春を予定しており、主に和歌山駅から南部、紀伊田辺駅までの間の15駅にIC改札機が導入される。

●車載型IC乗車という新しい技術

 今回、JR西日本では新しい試みとして、車載型IC改札機を搭載した列車を投入した。路線バスなどでは既に導入されている技術であるが、鉄道では導入されていなかった。

 車載型IC改札機を保有する車両が投入されたことによって、これまでICカードによる改札が難しかった無人駅や仮乗降駅での導入も可能になる。IC改札機が設置されている駅と設置されていない駅で機器の使い分けが必要になるなど、現段階では課題も多く残っており、今後の技術進展が期待される。(記事:speedbird・記事一覧を見る

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