「ポルシェ遣い」にあこがれて 新型ポルシェ911日本登場 願いはRRをもう一度?

2019年6月1日 17:58

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新型ポルシェ911(画像: ポルシェジャパンの発表資料より)

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  • 新型ポルシェ911
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 5月28日、ポルシェ ジャパンは新型「ポルシェ911」を日本初披露し、2019年7月5日に発売すると発表した。今や、FRでのSUVがポルシェの売り上げの8割ほどを占めると聞くが、ポルシェ911の魅力は忘れられない。ポルシェは、BEV(純粋電気自動車)やカーシェア、乗換え自由の月定額サービス「ポルシェ・パスポート」の方向性にも熱心であるが、プレミアムカーとしての立場は、「所有する車」としての価値を示しているのではなのだろうか?

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 しかしポルシェ911の販売台数は、ポルシェ車全体に占める割合の1~2割と聞くと、やはり自動車メーカーがこれからの時代に生き残るには、プレミアムブランドのポルシェであっても、「所有」だけでなく「ファッションアイテム」のような生き方も探らねばならないようだ。またBEVポルシェは、新しい時代の「申し子」なのであろうか?

■RR新型ポルシェ911の魅力

 ポルシェ911は、1963年に登場してから半世紀を超える車歴を持つ「レジェンド」だ。その昔、ポルシェを所有するなら「日常整備」の腕が必要とされていた。ガレージを持ち、一通りの工具が揃っていて、プラグ交換など低レベルの話ではなく、点火タイミング調整、キャブレターの燃料流入量調整、足回りのアライメント調整程度はできなければならなかった。

 「若造」だったころ、将来は自分で整備が出来るようになり、アンダーステアの安全なハンドリングではなく、限界近くでオーバーステアとなるポルシェ911を所有してみたいと夢見たものだった。我々が日常乗っている車は、ほとんどが弱アンダーステアに調整されており、限界近くではフロントタイヤから滑り出す仕掛けになっている。すると我々素人でも扱いやすくて安全だ。しかし、ポルシェ911は違う。テールから滑る特性をいかし、抑え込むように限界近くでコーナリングできなければ、速くは走れない。

■「ポルシェ遣い」

 ポルシェ911の走る姿を撮るのなら、全速でコーナーを立ち上がってくる真正面から撮ることだ。テールが流れようとする、その挙動に魅了される。アクセルワークと逆ハンドルを連動させなければスピンしてしまう。かといってアクセルを踏むことを躊躇したり、戻したりしてしまうとタイムは上がらない。だから、「ポルシェ遣い」と呼ばれて尊敬を集めたのだ。

 新型ポルシェ911も、フロント20インチ、リア21インチのタイヤである。それを見ると、昔ながらのRRが感じられる。

 「ポルシェ遣い」が新型ポルシェ911で注目すべき点は、アルミボディだ。ボディ全体の約70%がアルミで、車重はカレラSで1515kg、カレラ4S(AWD)で1565kgと、全体の大きさから言ってかなり軽く出来ている。重心がどこにあるのか?が問題だが、慣性モーメントを小さくしていることは確かだ。

新時代の「ポルシェ遣い」は、整備など出来なくとも乗りこなせればよいのかも?月定額サービス「ポルシェ・パスポート」でお試しあれ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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