ポルシェ・ジャパンとABB、ポルシェEV専用の急速充電器開発で業務提携

2019年4月16日 09:13

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記事提供元:エコノミックニュース

ワールドプレミアは2019年9月に予定するポルシェ・タイカンの寒冷地テストのようす。4ドア4座で600ps(440kW)以上の最高出力を発揮し、0-100km/h加速3.5秒以下を実現し、最大航続距離は500km以上(NEDC準拠)に達する

ワールドプレミアは2019年9月に予定するポルシェ・タイカンの寒冷地テストのようす。4ドア4座で600ps(440kW)以上の最高出力を発揮し、0-100km/h加速3.5秒以下を実現し、最大航続距離は500km以上(NEDC準拠)に達する[写真拡大]

 ポルシェ・ジャパンと、ABBの日本法人、ABB株式会社は、日本国内におけるポルシェ電気自動車専用の急速充電器開発に関して業務提携することに合意した。

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 ABB (ABBN:SIX Swiss Ex) は、デジタル産業に包括的なオファリングを提供する先駆的技術企業だ。130年以上にわたり、技術革新の歴史を重ね、ABBは今日、全ての産業を網羅するデジタルプラットフォームを基盤として、エレクトリフィケーション、インダストリアル・オートメーション、モーションおよびロボティクス&ディスクリートオートメーションの4事業で、世界的にデジタル産業をリードする。市場を牽引してきたABBのパワーグリッド事業は、2020年に日立製作所に事業譲渡する予定だ。

 また、ABBは、CHAdeMOおよびCCSの充電規格協会の創設メンバーの1社であり、2010年に最初のDC急速充電器、2012年に最初の全国DC充電ネットワーク、2016年にヨーロッパで最初の電気バス充電ネットワークを立ち上げたEVインフラのリーディングカンパニーだ。現在、73カ国に1万0500台のABB製DC急速充電器が設置されている。

 今回の提携でポルシェ・ジャパンは、ABB製の急速充電器を全国のポルシェセンターと公共施設へ設置し、電気自動車用の急速充電ネットワークを構築する。現在、ABBはCHAdeMO(500 V、200 A、100 kW)および欧米で主流となっているCCS(最大350 kW)を含む充電規格をサポートしている。ABBとポルシェは、2020年半ばまでに150kWを超える急速充電を可能とする次世代CHAdeMOを展開させるために積極的に協力する。最初の設置は2020年半ばに予定、ポルシェ初のフル電動スポーツカーである「タイカン」の充電に使用する。

 ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」は、4ドア、4セパレートシート、600ps(440kW)以上の最高出力により0-100km/h加速3.5秒以下を実現し、最大航続距離は500km以上(NEDC準拠)に達するという。タイカンのワールドプレミアは2019年9月に実施し、2020年に日本への導入を予定している。2019年3月時点で、全世界の2万人以上がタイカンの購入希望者リストに登録しており、2020年には派生モデルのクロスツーリスモの導入も行なう。

 またABBは、ポルシェが2019年末より参戦を予定している世界初の化石燃料を全く使用しない電気自動車によるFIA(国際自動車連盟)のABBフォーミュラEにおいて、2018年よりタイトルスポンサーとしてシリーズをサポート。ABB フォーミュラEは、ニューヨーク、パリ、チューリッヒ、香港など世界の主要都市における市街地コースで開催されているのでご存じのファンも多いブランドだ。ポルシェモータースポーツでは2019年12月に開幕するフォーミュラE“シーズン6”からワークスチームとして2台で参戦すべく、マシンの開発を鋭意進めている。(編集担当:吉田恒)

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