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ローソン、書籍販売棚の設置店舗が全国4千店に 限定書籍も発売へ
ローソンの店舗に設置された書籍販売用の棚(ローソン発表資料より)[写真拡大]
ローソンは書籍販売用の棚を設置した店舗が全国で4,000店に拡大したことを明らかにした。近隣に書店がない地域を中心に2014年6月から順次導入してきたもので、出版不況が叫ばれ、街の書店の閉店が相次ぐ中、書籍を求める需要を拾い上げる狙いも持つ。さらに、女性に人気のエッセイ、シニア層の好まれる歴史の限定書籍を近く発売する。
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書籍棚は横60センチ、高さ120センチ。設置店には棚2台を置き、映画やテレビドラマの原作、有名作家の新刊など話題性の高い売れ筋書籍に加え、健康、料理、雑学などの実用書を合わせて80~120点並べている。設置店では女性やシニア層を中心に書籍購入が増え、未設置店に比べて書籍売り上げが2倍以上になっているという。
街の書店は出版不況やインターネット通販の攻勢で閉店が相次ぎ、生活圏内に書店がない地域が増えている。こうした需要をさらに拾い上げるため、ローソンは2020年2月末までに書籍棚の設置店舗を全国5,000店に広げる計画。
2月26日からは初の限定書籍を全国で順次発売する。「THE BEST OF 3秒でHappyになる名言セラピー」、「いい女.book」のエッセイ2冊と、「決戦!関カ原」、「決戦!大坂城」、「決戦!本能寺」、「決戦!川中島」の歴史小説4冊。
エッセイはディスカバー・トゥエンティワンの「人生が変わることばの贈り物シリーズ」を限定販売する。贈り物として使用できるようおしゃれなWカバーをつける。歴史小説は葉室麟氏、冲方丁氏ら人気作家が筆者を務める講談社の「歴史時代小説シリーズ」を廉価版にして販売する。
書店調査会社のアルメディアによると、2018年5月現在の全国の書店数は前年比約500店減の1万2,026店。書籍などの出版数が1996年をピークに減少を続けていることもあり、書店数も10年前に比べて3割近く少なくなっている。
逆にアマゾンなどインターネット通販の書籍販売や電子書籍は伸びているが、インターネットになじまない高齢者らの紙の書籍を求める需要が行き場を失いつつあるともいわれている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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