関電ら、全国初の電柱に宅配ロッカー 京都で試行開始

2018年11月3日 12:45

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設置される宅配ボックスのイメージ。(画像: 発表資料より)

設置される宅配ボックスのイメージ。(画像: 発表資料より)[写真拡大]

 関西電力、フルタイムシステム、日本ネットワークサポートの3社は1日、電柱吊宅配ロッカーサービスを試行することを発表した。期間は11月1日より2019年3月15日まで、電柱を宅配ロッカーとして活用することは全国初の取り組みになるという。

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 今回の試行では京都府にある3箇所のマンションを活用。敷地内または敷地隣接歩道上に設置されている電柱に、フルタイムシステムが開発した宅配ロッカーを設置、当該マンションの住人が試験的に活用していくとしている。

 電柱の「どこにでもある」、「電源を使用できる」、「位置情報を持つ」という特性を十分に活かすことで、全国初の電柱吊宅配ロッカーサービスになるという。

 運用方法は、配達人が住人不在時に宅配ロッカーへ入庫。その着荷情報が住人にメールで通知され、受け取った住人は暗証番号や交通系ICカードにて宅配ロッカーを開錠するという。

 関西電力が事業主体となり、フルタイムシステムが宅配ロッカーの開発・運営、日本ネットワークサポートが専用支持具で設置・調整を行う。またヤマト運輸、佐川急便、日本郵便という配送業者も協力をしている。

 今回の試行は関西電力が16年末に開催した電柱を活用したビジネスコンテスト「Dentune!!」のアイデアが発端になっている。同コンテストは関西電力が活用できるリソースの1つである電柱を活かし、形にとらわれない自由な発想を社外に募ったものであった。

 内閣府の17年調査では、「宅配便を受け取るために宅配ロッカーを活用したことがある」とした人はわずか0.7%に留まっている。ただ利用経験のない人のうち、「自宅周辺に配置された場合利用したいという人」は全体で4割以上を超えている。

 一方で、事前登録やメールの送受信確認、設置場所まで出向くことなど「手間がかかる」ことや「セキュリティへの不安」を挙げる声も多い。戸建用の宅配ボックスも主要メーカーが開発・発売しているが依然価格が高く、設置場所の問題など普及への道のりが厳しいのが実情だ。

 それでも配達員の人手不足や、ネット通販利用量が増加傾向にあることを考えると宅配ロッカーや宅配ボックスの普及は非常に重要である。今後も電柱活用などこうした柔軟な取り組みには注視をしていきたい。

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