パナソニック、「CEATEC JAPAN」で顔認証システム導入

2018年10月13日 19:54

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「CEATEC JAPAN 2018」のプレスセンターでの実証実験のイメージ
(写真:パナソニック社発表資料より)
(Copyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.)

「CEATEC JAPAN 2018」のプレスセンターでの実証実験のイメージ (写真:パナソニック社発表資料より) (Copyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.)[写真拡大]

 パナソニック(大阪府門真市)は、16日~19日に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2018」のプレスセンターにおいて、「顔認証による入退セキュリティ&オフィス可視化システム」(仮称:KPAS)の実証実験を行うと発表した。

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 同システムは、世界最高水準のディープラーニングを応用した顔照合技術。人間の目でも判別が困難な真横向きの顔や、マスクなどで一部が隠れた顔であっても高精度に識別する。同社ではこれまで、空港やアミューズメントパークで顔認証技術を応用したシステムを展開しているが、今回の実験を通じ企業などでの実用化に向けた検証を行う。

 実験では、当日にプレスカウンターで顔画像と名刺を登録。以降はカメラで顔認証をするだけで入退室が可能となる(実験において取得した情報は、会期終了後完全に廃棄)。従来のプレスバッジによる入退室管理に換えることで、バッジの紛失や貸し借り・盗難による不正入場を防ぐことができる。

 KPASは、入退室管理に加え、名刺情報と顔情報の連携によるオフィスや施設内の可視化機能を持つ。たとえば企業では、従業員や一時的な来訪者が施設のどこを通過したか、誰と誰が会議室を利用したか、といった情報がデータとして蓄積される。これらを会議中の出席者確認や訪問履歴の確認に活用することでコミュニケーションの活性化も期待できる。また、蓄積されたビックデータにより、人脈の可視化や施設稼働率・使用人数の算出も可能。働き方改革の指標としても活用できる。

 2017年10月より展開しているB2B向け IoTサービス「μSockets(ミューソケッツ)」の一つとして提供予定だという。

 今後は、MICE施設(展示場・国際会議場)、オフィスビル・商業施設などへの展開に向けさらに開発を加速。「ストレスが無い安心のハイ・セキュリティと、快適で効率的な空間実現」の両立を目指すとする。(記事:西舘妙子・記事一覧を見る

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