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今晩は米6月雇用統計発表 先月内容も振り返る 7月7日のドル円為替
本日21:30(すべて日本時間)に発表される6月雇用統計の結果を待って、ドル円は1ドル113円台で静かに推移している。為替変動を起こす最も重要な経済指標だけに市場は慎重だ。先月は事前予想が+18.5万人、+20万人も見込んでいたが結果は大幅に下回る+13.8万人のネガティブサプライズだった。このときは1ドル111円54銭から1ドル110円60円まで急落している。
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7月6日21:15に6月雇用統計の先行指標となる6月ADP雇用統計が発表された。先月は+20万人を大幅に上回るポジティブサプライズだったが、今回は事前予想の+18.8万人を下回る+15.8万人となった。21:30に発表された5月貿易収支も事前予想の-463億ドルまではマイナスを抑えることができず、-465億ドル。先週分の新規失業保険申請件数も事前予想の+24.3万件とはいかず、+24.8万件と低迷した。3つの経済指標が苦しんだ結果、21:00には1ドル113円42銭だったものが、23:00には1ドル113円02銭までドルが売られることとなる。しかし23:00の6月ISM非製造業指数は事前予想の56.5を上回る57.4であったことからドルの買い戻しが入り、1ドル113円38銭まで戻した。
FRBもさすがに+20万増加が続くとは考えていないようで、伸びの鈍化は労働市場が完全雇用に近づいている証拠だという意見もある。6月雇用統計の事前予想は+17.9万人だ。前回の+13.8万人からどこまで増加できるだろうか。失業率は前回同様の4.3%であればまったく問題がない。平均時給も前月比、前年比ともにわずかな増加が予想されている。こちらが順調にいけば年内の追加利上げの強力な後押しになるだろう。FOMC議事要旨の内容から市場では追加利上げ観測が高まってきている状態だ。こちらを織り込むようなことになれば、さらなるドル高になるという見方が強い。
G20首脳会議もドイツのハンブルクで始まり、朝鮮半島を巡る地政学リスクへの警戒も高まっている中だが、今晩はやはり雇用統計に注目ということになるだろう。(記事:ろひもと理穂・記事一覧を見る)
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