今週のマーケット展望「米国市場の3連休を前に上値を抑える展開」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(飯村真由)

2017年5月22日 09:25

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記事提供元:フィスコ


*09:25JST 今週のマーケット展望「米国市場の3連休を前に上値を抑える展開」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(飯村真由)
こんにちは、フィスコリサーチアナリスト飯村真由の「マネックス証券の気になるレポート」です。ウォーターゲート事件になぞらえたトランプ大統領の「ロシアゲート」疑惑が話題となっていますね。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、5月22日に配信されました。その中から今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

広木さんは今週の動きについて、『株式市場は上値の重い展開となりそうだ。戻ったところは利益確定の売りに頭を抑えられるだろう。根拠はロシアゲート疑惑に対する警戒感が再度高まること。上院情報特別委員会は19日、前FBI長官のコミー氏が公聴会に出席して、一連のトランプ政権のロシア疑惑について証言することに同意した、と発表した。 日程はメモリアルデー(来週の月曜日)明けのどこかで調整しているとのことだから、雇用統計の発表前のタイミングか。その雇用統計は、6月のFOMCで利上げを決める重要な指標となる。コミー氏の公聴会証言、雇用統計を控えて来週は様子見一色だろうから、投資家の心理としてはメモリアルデーの3連休の前にポジション調整を済ませておこうと考えるだろう。すなわち、今週の上値は絶好の手仕舞い売りのチャンスと捉えられる』と伝えています。

続けて、今週提出される新年度の予算教書について『ロシアゲート疑惑でトランプ大統領の弾劾まで取りざたされる現状にあっては、遅れに遅れた予算教書がいまさら出されても、相場の材料にはならないだろう。 中身にしても3月に発表済みの予算編成の基本方針と大きな違いはなく新味に欠けると思われる。端的に言えば、いくらトランプ政権が大型減税などを主張したところで、ロシアゲート疑惑が片付かなければ議会の協力が得られず、実現の目途が立たないからだ』との見解を述べています。

最後に、そのほかの重要イベントとして、『24日の米連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事録(5/2-3日開催分)の公表がある。5月の声明文では次回利上げに向けた示唆はなかったが、1-3月期の米国の減速が一時的なものとの判断を示した。その背景が議事録で明らかになるか注目される。25日にはOPEC(石油輸出国機構)総会が開かれる。減産継続で原油価格が上昇すれば、リスクオン地合いに傾く材料になる。ただし、減産継続は織り込み済みで、そうなる可能性は薄いだろう』と言及しています。

飯村真由の「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを飯村真由の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコリサーチアナリスト飯村真由《DM》

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