ヤマト、宅配便の基本運賃を値上げ

2017年4月29日 05:12

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 ヤマト運輸は28日、事業の継続的な成長を図るために宅配便の基本運賃の値上げを含む構造改革を発表した。取扱量の増加や配送ドライバーの不足などで経費や人件費が上昇し経営環境が悪化していた。

 基本運賃は、サイズ別に一律の値上げを行う。加算額は60-80サイズで140円、100-120サイズは160円、140-160サイズは180円。スキー宅急便、ゴルフ宅急便、スーツケースなどは大型化したとして規格の改定を行い実質的な値上げを実施。スキー宅急便(オールインワン型)の現行は140サイズだが160サイズに改定する。ただし、1本組みのスキー板は現行の120サイズのまま。ゴルフ宅急便の現行は120サイズからだが140サイズに改定する。スーツケースは実サイズを査定し、現行の上限サイズを120サイズから160サイズに改定する。なお、クール宅急便、宅急便タイムサービス、超速宅急便、S-PAT9時便の付加料金については改定をしない。

 配送料金を値上げする一方、荷物の受け取りに際し集配の効率化に顧客が協力する割引制度を導入する。「デジタル割引」として、店頭に設置されている端末「ネコピット」で発行したデジタル送り状を利用すると荷物1個につき50円を割引。「クロネコメンバーズを対象とした直営店持ち込み割引」として、クロネコメンバーズ会員になれば1個につき、さらに50円を割り引く。現行の持ち込み割引と合わせると150円の割引になる。また、届け先を自宅でなく新設する宅急便センターに指定すると1個につき50円割り引くサービスを開始する。

 さらに、オープン型宅配ロッカー、コンビニエンスストアへの配送、投函型サービスや営業時間外の配送ニーズなどに特化したネットワークの構築など、新たなオペレーションを試行する。

 なお、当日再配達の受付時間を20時から19時に1時間繰り上げる変更を行った。また、6月19日からは配達時間の指定枠を見直し、社員の長時間労働の一因となっていた「20時-21時」を「19時-21時」の2時間枠に、また昼休憩のために「12時 - 14時」の枠を廃止し、これまでの6区分から5区分に変更する。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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