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2016年11月、独ウォルフスブルグ市のフォルクスワーゲン(VW)本社に隣接する同社テーマパーク「アウトシュタット(自動車の街)」にある VWブランドパビリオンで、2017年型New「VW Golf」が報道陣に初公開された[写真拡大]
2016年11月、独ウォルフスブルグ市のフォルクスワーゲン(VW)本社に隣接する同社テーマパーク「アウトシュタット(自動車の街)」にある VWブランドパビリオンで、2017年型New「VW Golf」が報道陣に初公開された。
ベースモデルの現行型「Golf Ver.7」は、2012 年にVWの新しい生産モジュール 「MQB」による量販モデル第1号としてデビューした。その「Golf Ver.7th」は、数々の革新技術や伝統的な走りの良さ、精緻なつくり込みなどが世界で高く評価された。
日本国内でも「輸入車初の日本カー・オブ・ザ・イヤー」に選出されるなど、その衝撃的なデビューから 4 年が経過した今でも人気は高い。その「VW Golf 7th」が、デザインを内外ともに刷新した。高度先進技術とデジタル技術の採用や新型パワートレーンを追加するなど多岐にわたる革新的な技術投入で生まれ変わった。
エクステリアデザインでは、前後バンパーの意匠が変更され、併せてヘッドライトとテールライトがLED化され、最新のVWルックをまとっている。新型は、現行モデル以上にエレガントでありながらダイナミックな造形となった。
将来の自動運転を見据えた渋滞時追従支援システム「Traffic Assist」と歩行者検知機能付きの「Front Assist」を採用し、コンパクトカーとして“世界初採用”となったジェスチャーコントロール付きVW純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」(9.2 インチタッチスクリーン)と同社「パサート」シリーズで先行採用しているデジタルメータークラスター「Active Info Display」を新たに設定。安全性と機能性を大幅にアップデートしている。
さらに、 クルマのデジタル化を今後の企業改革の大きな柱に据えるVWは、クルマとネット環境とのコネクティビティについても革新技術を導入した。これにより利便性が大幅に向上したという。
パワートレーンにも革新的な技術が投入される。燃費とドライバビリティを向上させる目的で、新たに1.5 リッターTSIエンジン「TSI Evo」がラインアップに加わった。同時にスポーツモデル「GTI」の 2 リッターTSI エンジンも出力の向上を図った。新型「VW Golf」は、クルマとしての高い基本性能を含む、あらゆる部分が革新的なアップデートを受けた。
なお、新型「VW Golf」は、言うならば「VW Golf Ver.7.5」とも表現できそうな進化を遂げている。まもなくドイツ国内で納車が始まり、日本には2017 年以降の導入を目指して準備を進めている。
極めて完成度が高いVW Golfだが、早くも次期モデルとされる「Golf Ver.8」の情報が巷間を駆け巡っている。2019年にも登場するとされる新型Golf、搭載するパワーユニットは、現行のVer.7以上に多彩なラインアップとなりそうだ。VWが推し進める電動化によるEV(電気自動車)だけでなく、プラグインハイブリッド(PHV)や直噴ガソリンターボ、得意のディーゼルターボが並ぶはずだ。先進のEVは、一度の充電で500kmの走行距離を目指す。
ボディサイズは、VWの設計思想MQBによりアウディA3と共用するためVer.7よりも若干全長が長くなるが、車重は逆に大幅に軽くなる。現行モデル比で100kg近く軽量化されるモデルの開発も進んでいる。MQBとは、ドイツ語で「Modulare Quer Baukasten」、つまりモジュールキットを意味する頭文字。セグメントの枠を超えて共通部品を増やし、生産コストと車両価格の抑制、主要技術の共有、そして最高水準ボディ剛性を目指す手法だ。トヨタの進めるTNGAと極めて似た思想だ。
このGolf Ver.8に搭載予定だったハイテク技術の多くが、2017年のVer.7.5に前倒しで搭載。VWは、熟成が進んだ現行モデルに新しい技術を投入してThe Golf7(Ver.7.5)を再認識させる腹づもりのようだ。(編集担当:吉田恒)
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