クミアイ化学、横河電機、アダストリアなど/本日の注目個別銘柄

2016年6月3日 16:51

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記事提供元:フィスコ


<4508> 田辺三菱薬 1800 -64大幅続落。大和証券では投資判断を「3」から「4」に格下げ、目標株価も2200円から1700円に引き下げている。中長期的な収益貢献拡大を期待していたインヴォカナは、競合品での良好な臨床試験成績が明らかになってから伸び悩み傾向に。今回の市場シェア低下によって、多発性硬化症治療剤ジレニアの米国特許満了の19年以降は利益水準低下の可能性が高まったと判断のもよう。

<9766> コナミHD 3940 -110売り優勢。メリルリンチ日本証券では投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に格下げのもよう。目標株価は3680円を据え置いている。遊戯王アプリ「デュエルリンクス」の利益下振れリスクが大きいこと、メタルギアソリッド5投入一巡によるモメンタムの低下、アプリの自主規制対応に伴う収益悪化懸念などを格下げの背景としている。なお、セクター内ではカプコンへのスイッチを推奨とも。

<2685> アダストリア 3905 +280大幅続伸。JPモルガン証券(JPM)では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げしている。目標株価は3900円から4800円に引き上げへ。新商品・組織戦略が奏功しての優位性は中期的に継続すると予想しているほか、業績実勢が計画や市場予想を上回る可能性のある希少な小売企業であること、バリュエーションの割安感が顕著であることなどを評価引き上げの背景としている。

<9983> ファストリ 30120 +1940買い優勢。前日に5月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比5.9%増と2ヶ月連続でのプラス成長、前月の同1.3%増から伸び率は高まる状況となっている。5月のモメンタムは他の衣料品専門店各社と比較しても良好、トレンドの転換なども想定される状況になっているようだ。夏物商品が伸長、客数の落ち込み幅も縮小してきているようだ。

<4587> ペプチドリーム 7230 +900急伸。ノバルティス社と昨年4月に締結したライセンス契約における技術移転の完了に伴って、マイルストーンを受領したと発表している。つれて、今6月期の業績予想を上方修正、売上高は31億円から42億円に、営業利益は13億円から23億円に引き上げている。サプライズではないものの、順調な進捗確認による安心感などにはつながる格好へ。

<4996> クミアイ化学 941 +90急伸。上半期営業利益は前年同期比13%増の40億円程度、ほぼ会社計画線上での着地になったもようとの観測報道が伝わっている。インドでの除草剤販売拡大など、海外事業が好調であったもよう。第1四半期は4%増益にとどまっていたことで、やや未達懸念も強かったとみられる。株価は安値圏にあり見直しの動きが先行へ。

<6841> 横河電機 1158 -67大幅安。三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村證券では業績予想を下方修正している。前者では、原油安による新規案件の受注減少から受注残は減少傾向として、今期営業利益を376億円から333億円に下方修正。後者では、345億円から335億円に下方修正しており、それぞれ会社計画360億円を下回ると見ているもよう。

<2670> ABCマート 6800 -260大幅続落。前日に5月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比0.8%減、5ヶ月ぶりのマイナスに転じている。3-5月期全店売上高は前年同期比6.6%増、上半期の会社側増収計画などとの比較では順調推移と見られるが、相対的に月次動向は順調な推移が目立っていただけに、既存店マイナス転換をネガティブ視する動きが優勢。《XH》

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