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5年で200倍に拡大? ワイヤレスネットワーク注目の最新LSI
ロームグループのラピスセミコンダクタが開発した最新の無線通信LSI 「ML7125」。同社従来品比で約2.6倍の駆動時間となる約7万時間にまで、電池寿命を延長させることに成功した。[写真拡大]
近年、爆発的に拡大しているワイヤレスネットワーク。スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器をはじめ、ウェアラブル機器、自動車やエネルギーマネージメントやホームセキュリティなどの分野、とくにIoT(モノのインターネット)という言葉が使われ始めてからは、様々なものがワイヤレスでつながり始めている。
そんな中、電子部品メーカー各社もワイヤレスネットワーク市場に対しての動きを活発化させている。例えば、アルプス電気<6770>は、同社のセンサモジュールと、IBMのクラウドシステム「IBM Blue mix」を連携し、企業がIoT技術を活用した新規事業に短期参入することを支援するサービスを10月から開始した。
ワイヤレスネットワークでどんどん社会が便利になるに伴って、課題となるのが機器類の消費電力をいかに抑えるかということだ。機能が増えたり、向上したりすることによって、機器の消費電力は増加する傾向にあり、機器のサイズに直結する電池の小型化や、電池の長時間駆動に影響する省電力化への要求はますます厳しくなっているだろう。
これについては、ロームグループ<6963>のラピスセミコンダクタがウェアラブル機器に最適なBluetooth®Smart対応2.4GHz無線通信LSI 「ML7125」を発表して話題になっている。「ML7125」は同社従来品比で平均消費電流を60%削減し、業界トップクラスの低消費電流を実現した。例えばボタン電池(CR2032)を使用して2秒間隔の送受信だけを行う場合、同社従来品は約2万6千時間だった駆動時間を約2.6倍の約7万時間にまで、電池寿命を延長させることに成功している。スポーツ&フィットネス機器、ヘルスケア機器などはもちろん、インフラIoTの普及にも貢献することが期待されているのだ。
2014年度時点では10兆円程度だったIoT(インターネットにつながる全てのモノ)の市場規模は、2020年には2000兆円以上にまで拡大すると予測されている。ワイヤレスネットワークは今後、社会の重要なプラットフォームになるのは間違いないだろう。また、それを基盤とした新たなサービスやビジネスも登場するかもしれない。ワイヤレスネットワークがもたらす未来は、まだ始まったばかりだ。(編集担当:藤原伊織)
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