JT、米レイノルズの米国外たばこ事業を6000億円で買収

　日本たばこ産業(JT)は29日、米国レイノルズ・アメリカン（Reynolds American）グループとの間で、たばこブランド「ナチュラル・アメリカン・スピリット」（Natural American Spirit）の米国外事業を取得することで合意したと発表した。買収金額は6,000億円となる予定で、買収は2016年初頭には完了する予定という。

　ナチュラル・アメリカン・スピリットは、たばこ葉に香料や保存料などを使用しない「100%無添加」をうたう製品。高品質な天然たばこ葉を一般的なたばこに比べて25%多く使用しているという。紙巻きたばこ商品9銘柄、手巻きたばこ商品3銘柄を展開する。

　JTは、各市場の高価格帯で存在感を持つ同ブランドを取得することで同社グループのブランド構成を拡充し、競争力の強化を図るとしている。日本は、同ブランドの米国外販売数の半分以上を占めており、販売数量が大きく伸びているという。

　買収する事業には、ナチュラル・アメリカン・スピリットの米国外たばこ事業の商標権とレイノルズグループ傘下のナチュラル・アメリカン・スピリット商品販売会社である米国外子会社9法人が含まれる。2014年12月期の売上高は約176億円。税引き前純利益は21億円。事業会社については、強みを最大限に活用するため、現在の事業運営を継続していく予定という。