日立ハイテク、雪印メグミルク、三菱自など/本日の注目個別銘柄

2015年7月27日 16:41

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記事提供元:フィスコ


<9101> 日本郵船 345 +6買い先行。先週末に業績観測報道が伝わっている。4-6月期経常利益は200億円程度となり、前年同期比7割増えたもようとされている。米国向けの荷動き活発化に加えて、円安や燃料安効果なども追い風となったもよう。市場予想は100億円強の水準であり、ポジティブなインパクトにつながっているようだ。なお、コンテナ船やドライバルク船のエクスポージャーが低いことが、相対的な好業績につながっているとの見方もあり、他の海運大手への波及効果は限定的にとどまっている。

<6273> SMC 32705 -920売り先行。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしている。目標株価は30000円を据え置き。売上高の15%程度を占めると推察するスマートフォン関連の減速が懸念されるなか、株価は堅調な推移が続いており、株価水準には割高感と判断しているもよう。なお、バークレイズでは、安川電機<6506>やTHK<6481>など他のFA機器メーカーの一角にも格下げの動き。

<5401> 新日鐵住金 281.4 -2.7売り先行。今期経常利益は3700億円前と前期比3割近く減りそうだとの観測報道が伝わっている。自動車用鋼材の回復が遅れているほか、油田開発向け鋼管の需要低迷も響くようだ。会社計画は開示されていないが、市場予想である4500億円レベルは大きく下回る格好に。なお、第1四半期は前年同期の743億円水準を上回ったもようとされ、こちらはコンセンサスを上回る水準だが、先行き懸念の強さをより反映する動きに。

<7201> 日産 1232 -7.5伸び悩んだものの朝方は買いが先行。第1四半期営業利益は前年同期比5割増の1800億円超になったもようとの観測報道が伝わっている。市場予想の1650億円を上回る水準である。依存度の高い北米販売が好調とされている。一方、同社は中国向けのウェイトが高いともみられており、足元の中国景気の鈍化に対する警戒感も強かったことで、目先の安心感が強まる格好に。

<4696> ワタベウェディング 675 +100ストップ高。千趣会が一株当たり700円でTOBを実施、持分法適用会社化を目指すと発表している。買付予定数は発行済み株式数の34%に当たる3367900株としているが、TOB価格は先週末終値に対して22%程度のプレミアムとなっており、鞘寄せを目指す動きが先行へ。また、千趣会子会社との協業により、挙式の多様化ニーズへの対応などにも期待が高まる。

<8036> 日立ハイテク 2836 -314大幅続落。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は125億円で前年同期比11%減益となっている。会社計画はやや上振れたもようだが、市場予想はやや下振れる格好に。ほか、受注の下振れも嫌気される状況になっている。半導体製造装置受注は、第1四半期がほぼ想定線の225億円であったが、上半期計画は期初の570億円から396億円に引き下げ。北米MPUの投資減少、台湾ファンダリのずれ込み、韓国大手ロジックの想定比下ぶれなどが背景のようだ。

<2270> 雪印メグミルク 1752 +110大幅高。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も1550円から2390円に引き上げている。4月からの機能性表示食品制度のもとで、競争力ある健康機能成分の保有企業としてのポテンシャルに注目としている。今期営業利益は4期振りの増益転換を見込み、会社予想を9%上回ると予想しているようだ。なお、TPP交渉妥結によるリスクは限定的とみている。

<7211> 三菱自 1100 +57大幅反発。野村では米国生産撤退を評価、投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げしており、買い材料となっているようだ。目標株価も1140円から1370円に引き上げへ。現状の為替水準では、RVRの国内生産コストはイリノイ工場に比べ台当たり20万円以上低いと推定、米国生産撤退で年間120億円以上の限界利益増が期待できるとしている。生産設備140億円も減損済みで固定資産関連の追加損失リスクは限定的でもあるようだ。

<3656> KLab 1915 +105大幅続伸。人気マンガを題材としたスマホ向け新作ゲーム「BLEACH Brave Souls」の配信開始を発表で先週末から人気化している。同タイトルは先週末にかけ、無料アプリランキングでトップ、セールスランキングでもトップ10入りとなっており、業績寄与への期待感が一段と高まる状況になっているもよう。

<6755> 富士通ゼネ 1723 +87大幅続伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は66.1億円で前年同期比11%増、上半期計画の75億円、同19%減益に対して高い進捗となっている。市場予想は45億円レベルで、同2ケタの減益が見込まれていたようだ。中東やアフリカ地域などでの空調機事業が好調であった。為替差益を織り込んで上半期は経常利益以下を上方修正、営業利益は据え置きとなっているが、上振れの可能性は高いとの見方が優勢に。《XH》

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