前澤工業、カプコン、石川製など/本日の注目個別銘柄

2015年7月15日 16:45

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記事提供元:フィスコ


<4661> OLC 8070 +355買い優勢。メリルリンチ(ML)では投資判断を新規に「買い」、目標株価を9700円としている。24.3期までの10年間に投じられる設備投資5000億円が作り出す企業価値の序盤ステージを織り込んだこと、チケット値上げによる収益改善余地が大きいこと、訪日外国人による収益寄与が今後加速するとみられることなどを評価としている。長期持続成長力に加えて、圧倒的なブランド力をベースとした高い競争優位性などを考えると、潜在的な価値は現状を大きく上回ると指摘へ。

<7581> サイゼリヤ 2956 +189大幅続伸。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は前年同期比44.3%増益の50.7億円となり、通期予想の73億円、前期比33.0%増益見通しに対して、増益率は上回る推移となっている。既存店売上の順調な推移などが好決算の背景に。ゴールドマンでは、国内事業の底打ち、アジアの急成長を評価して「買い」を継続、目標株価を2800円から3000円に引き上げている。

<8233> 高島屋 1171 +47買い先行。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も1250円から1400円に引き上げている。4月以降は他の百貨店に対してアンダーパフォームが継続しているが、インバウンドと資本政策に関して他の百貨店と比較して大幅に出遅れていることはないと指摘。インバウンド需要の将来的な拡大の可能性を考慮すると、株価には割安感が強いと判断しているようだ。

<6489> 前澤工業 502 +60急伸。前日に前5月期の決算を発表している。実績は先の下方修正水準での着地となり、営業利益は前期比横ばいの7.1億円となった。一方、今期は10.8億円で同53%増と大幅増益の見通しであり、PER水準の割安感なども意識される状況となっているようだ。また、中期計画も発表、18.5期営業利益は15.5億円を目標としている。

<3669> モバイルクリエイト 728 -67下落率トップ。前日に前5月期の決算を発表、営業利益は5.7億円で前期比28.9%減益、従来予想の8.1億円を大きく下振れる着地となった。今期は同44.2%増益の8.2億円と急回復の見通しだが、従来の前期予想並みの水準にとどまっている。開発した沖縄本島IC乗車券システムにおいて、一時的な費用が発生したことが前期業績下振れの背景に。前期営業利益は4月の下方修正した水準をさらに下回り、ネガティブなインパクトに。

<9697> カプコン 2589 +174大幅続伸。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も1750円から3100円にまで引き上げのもよう。第1四半期営業利益は23億円、前年同期比81.4%増の大幅増益を予想しているようだ。また、「バイオハザード7(仮)」などの今期発売が示唆される可能性、中国における「モンスターハンターオンライン」など、目先カタリストになりそうな候補も多いとの見方。足元でゲーム関連株の強い動きが目立っていることも支援に。

<6208> 石川製 109 +7出来高急増と賑わう展開に。本日の衆院特別委では安保法制関連法案が賛成多数で可決された。これを受けて、防衛関連の中心的な材料株として、短期資金の思惑が先行する格好になっているもよう。防衛機器では機雷の製造などで知られている。同社のほか、豊和工業<6203>なども防衛関連として物色と見られる。

<2371> カカクコム 1928 +77大幅続伸。ドイツ証券では投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げしている。目標株価は2100円から2300円に引き上げ。今期は16%営業増益、来期は19%営業増益と、営業最高益更新基調は継続との見方。一方、株価は昨年に加えて、今年も年初からTOPIXをアンダーパフォーム、中期成長に対して株価の上昇余地が広がったと見ているようだ。なお、一般家庭向けの電力小売自由化がスタートするが、これによる新たな事業機会の獲得に向けた取り組みにも期待と。

<1605> 国際帝石 1381 +18.5続伸。イラン核協議が最終合意などと伝わっている。経済制裁の段階的な解除によって、イラン産原油の輸出増が想定される格好に。供給増は原油市況の低下要因につながるとの見方から、同社など石油関連株にはネガティブな影響も警戒されていたが、米国石油関連株なども上昇していることで安心感、短期的な買い戻しの動きなどが先行する形になっているようだ。

<6471> 日本精工 1703 -45伸び悩む。4-6月期営業利益は前年同期比13%増の230億円前後になったもようとの観測報道が伝わっている。4-6月期としては2年連続での過去最高更新となっているようだ。ただ、好業績は株価に織り込み済み、コンセンサスは250億円レベルであったとみられ、市場の期待値には達していない。中国市場の下振れ懸念などから足元の株価は調整していたが、ひとまずはコンセンサス下振れをネガティブ視する動きが先行。《XH》

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