丹青社、ミサワ、三井金属など/本日の注目個別銘柄

2015年6月10日 16:40

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記事提供元:フィスコ


<8801> 三井不動産 3533.5 +50買い優勢。ドイツ証券では投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げ、目標株価も従来の3450円から4730円に引き上げている。銀行の不動産向け貸出が急増しており、再びCAPレートの低下を織り込む株価になると予想しているようだ。直近で調整していた株価の反発材料となっている。また、ドイツ証券では住友不動産の投資判断も買い推奨に格上げしており、不動産株見直しの動きへとつながる格好にも。

<3769> GMOペイメント 3195 +210大幅反発。三井住友FGとの資本業務提携が好感材料視されている。三井住友銀行に125万800株、親会社のGMOインター<9449>に133万6500株を割り当てる第三者割当増資を実施する。これにより、三井住友銀行は第3位の株主となる。業務提携では、三井住友銀行と決済代行ビジネスにおける合弁会社を設立していく。増資により7.5%程度の希薄化となるが、それ以上に取引先拡大などのシナジーを期待する動きが優勢に。

<1605> 国際帝石 1530.5 +28買い優勢。前日のNY原油先物相場が急反発、前日比3.4%高の60.14ドルまで上昇している。原油高メリットの代表銘柄である同社にも買い安心感が強まる状況となっている。米エネルギー情報局では、米シェール層の原油生産の落ち込みは7月まで続くとのレポートを発表しているもようで、原油高要因と受け止められたようだ。

<9743> 丹青社 1059 +81買い優勢。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は23.7億円で前年同期比10.5%増益、第1四半期の季節性は高いものの、通期予想の23.5億円、前期比14.5%減益を上回る水準となっている。企業の設備投資意欲の高まりなどが好決算の背景に。需要期である第1四半期の好決算を素直に評価する展開となっている。

<3167> TOKAI 490 -41急落。CBで100億円を調達すると発表、60億円を子会社のデータセンターやCATV関連投資に充て、40億円を借入金の返済に充てるようだ。転換価格は585円で前日終値から10.2%高い水準。潜在株式の発行済み株式数に対する比率は約11%であり、潜在的な希薄化懸念や先行きの需給の重しになるとの見方が優勢となっているようだ。

<3169> ミサワ 711 -87急落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は0.2億円で前年同期比93%減益となり、通期予想は6.8億円から4.1億円に下方修正している。想定以上の円安進行による仕入れコストの上昇、ポイント引当金の前倒し計上などが業績下振れの背景のもよう。公募価格水準でのもみ合いが長く続いていたが、業績悪化を嫌気して一気に下振れる格好に。

<5706> 三井金属 358 +19反発で高値更新。前日は資源価格が総じて上昇となっており、非鉄金属セクターの堅調な動きが目立っている。なかでも、足元でアナリストの評価が高まってきている同社に関心向かう展開へ。前日には、三菱UFJが目標株価を370円から400円に、JPモルガン(JPM)が340円から390円に引き上げている。JPMではセクターのトップピックと評価していた。

<7205> 日野自動車 1578 -70軟調。シティではいすゞとともに同社の投資判断を「1」から「2」に格下げしている。目標株価は1870円から1800円に引き下げへ。タイ・トラック市場の回復の遅れ、インドネシア・トラック市場の一段の悪化などから、現在は「買い」の局面ではないと判断しているようだ。国内販売に関しても従来の力強さが薄れていると指摘している。

<8114> デサント 1746 -61連日の下落。明確な売り材料は観測されないが、MERSの広がりをマイナス視する動きと捉えられているようだ。同社は韓国市場が収益柱、前期売上高1231億円のうち、韓国市場の売上は602億円を占めており、同市場の増収率は33%に達していた。韓国におけるMERS感染者の拡大を受けて、同市場の販売が影響を受けるといった見方などが優勢のようだ。

<6205> OKK 186 +6急反発。設備投資関連の低位材料株として関心が向かう展開のようだ。寄り付き前に発表された4月の機械受注は前月比で3.8%増、2%減程度であった市場予想を上回る格好に。また、前日に発表された5月の工作機械受注も前年同月比15.0%増と2ケタ成長を継続している。同社に関しても5月の受注は同11.7%増と2ケタ増になっている。なお、相対的に5月の受注が高水準であった東芝機械<6104>も本日は買い優勢に。《XH》

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