科研製薬、イーブック、くらコーポレーションなど/本日の注目個別銘柄

2015年4月8日 16:38

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記事提供元:フィスコ


<7270> 富士重 4040 -90.5売り先行。UBSが投資判断を「ニュートラル」から「セル」に格下げ、目標株価も4100円から3700円にまで引き下げ。為替を除いた安定収益力は魅力だが、短期的には利益率ピークアウトによるPERディスカウントの可能性が高まったと判断しているもよう。自動車セクターの環境は悪化トレンドで、わずかな悪化要因にもネガティブに反応する可能性が高まっていると指摘。なお、UBSではトヨタ<7203>の投資判断も格下げしているようだ。

<7012> 川崎重工 623 +15買い優勢。今期営業利益は前期推定比16%増の1000億円前後になる見通しとの観測報道が伝わっている。航空機体部品の上伸、新興国での二輪車需要回復が背景に。市場予想の1050億円に近い水準となっている。IHI<7013>などとの比較で、相対的な事業リスクの乏しさなども買い安心感につながる。なお、前期業績の観測数値はコンセンサス下振れだが、特にマイナス視はされていない。

<3658> イーブック 1127 +150ストップ高。クックパッド<2193>との資本・業務提携発表が買い材料視されている。クックパッドに対して第三社割当増資を実施、クックパッドが10.4%を保有する筆頭株主となり、漫画家や作家向けの新たな制作・配信システムを共同で構築する計画。クックパッドのマーケティング力などを生かした業容拡大期待などが先行する形になっている。

<2695> くらコーポレーション 4770 +275強い動き。いちよしではレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューも4400円から5700円に引き上げている。国内外の売上高、利益とも好調な推移が予想されることから、2015.10期以降の業績見通しを上方修正しているようだ。昨年12月にオープンした台湾店はほぼ満席状態が続いているほか、新商品開発でも、最近ではコーヒーやスィーツ類が好評を博しているもよう。

<8101> GSIクレオス 158 +28急騰。一時は2013年7月以来の高値水準にまで上昇。明確な買い材料は観測されていないが、ナノテク関連としての材料性は強く、短期資金の関心は高まりやすい銘柄ではある。一部では、高機能フィルム展「フィルムテックジャパン」が本日から開催されており、同展への出展企業として注目する向きもあるようだ。

<4521> 科研製薬 4280 +460大幅高。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を5900円としている。水虫薬のグローバルな成長が期待できること、領域特化によってコスト構造がスリムなこと、積極的な株主還元姿勢などを評価しているもよう。連続増配は15.3期で13年連続、医薬企業内で最長とも指摘している。

<7517> 黒田電気 2165 +212大幅高。C&Iが前日に提出した変更報告書によると、村上世彰氏が5.94%の株式を保有していることが明らかになっている。目的は純投資とされているもよう。株主還元策への圧力の高まりなども今後想定される格好から、今後の株高を思惑視した動きが強まっているようだ。なお、C&Iや村上氏など共同保有分は10.96%となっている。

<6432> 竹内製作所 5680 +410買い優勢。みずほ証券では投資判断を新規に「買い」、目標株価を7600円としている。欧米向けの売上高比率が9割超と円安メリットを最大限に享受できる銘柄であること、建機株のなかで相的な魅力が高いこと、北米市場において積極的な代理店網拡大による販売シェア拡大が見込まれること、新興国ミニショベル市場の拡大余地が大きいことなどを評価ポイントとしているようだ。株式市場では同社の力強い業績回復を織り込み切れていないと判断。

<4506> 大日住薬 1406 -27軟調。本日、サンバイオ<4592>がマザーズ市場に新規上場、初値は公開価格2000円を15%下回る1710円となり、低調なスタートとなる格好に。公開規模の大きさ、今期の赤字見通しなどが弱材料視されたようだ。サンバイオと脳梗塞治療薬に関するオプション契約などを締結しており、大株主の一社ともなっている同社は関連銘柄として位置づけられていただけに、公募割れスタートを嫌気する展開のようだ。《FA》

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