戸田工業、DOWA、日本車輌など/本日の注目個別銘柄

2015年3月24日 16:31

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記事提供元:フィスコ


<7751> キヤノン 4211 -2JPモルガン(JPM)では投資判断を「アンダーウェイト」から「オーバーウェイト」に一気に2段階格上げで、目標株価も3550円から5100円に引き上げ。2015年度業績予想を引き上げ、一眼カメラの在庫減少と平均単価の上昇、レーザープリンターにおける低融点新トナーへの入れ替え需要、円安効果などが背景と。また、アクシス社の買収をきっかけに、中長期の視点で収益構造は「事務機+コンシューマーカメラ+産業用カメラ+産業用製造装置+アルファ」への転換が可能とも指摘。

<4523> エーザイ 9570 +822寄り付き後は上げ幅を広げていく展開に。前日はバイオジェン・アイデックによるアルツハイマー型認知症治療剤のフェーズ1試験結果が好材料視されて急騰。バークレイズの投資判断格上げも観測されていた。本日は大和が投資判断を「4」から「1」に一気に3段階格上げしていることが話題、目標株価は11000円としている。同治療剤への期待感が背景のようだが、引き続き高水準とみられるショートカバーの解消の動きにつながっているようだ。

<5715> 古河機械金属 219 +14買い優勢。前日に業績予想の修正を発表している。経常利益までは据え置きだが、最終利益は45億円から100億円にまで上方修正、連結子会社に対する債権放棄の実行に伴い、税金費用が約80億円減少することが背景。また、期末配当金は従来の3円から5円に引き上げている。来期以降の業績見通しなども勘案としていることで、業績の先行き見通しに対する自信の表れとも受け止められているようだ。

<4100> 戸田工業 447 -45後場は下げ幅広げる。場中に今期の業績見通しを発表、ネガティブに捉えられる格好になっているもよう。これまでは未定としていた。通期営業利益は10億円で前期比18億円改善の見通し、リチウムイオン電池用正極材料の堅調な売上推移などが背景に。ただ、第3四半期の段階で11億円強を計上していたため、実質1-3月期は営業赤字となる格好に。期末配当金は3円の復配を発表しているが、想定外の収益伸び悩みに対する失望売りが優勢に。

<7240> NOK 3730 -205反落。株価が高値圏にある中で利食い売りの動きが優勢になっているようだ。JPモルガン(JPM)では16.3期増益見通しの市場コンセンサスは楽観的との指摘、現在のバリュエーションには割高感と捉えている。FPC事業における価格競争の激化もあって、16.3期営業利益は640億円を予想、市場コンセンサスは670億円超の水準となっている。

<5714> DOWA 1092 +69強い動き目立つ。昨年来高値を更新し、2007年以来の高値水準となっている。銅をはじめとした金属市況の上昇を受けて、見直し買いの動きが進む格好になっている。また、モルガン・スタンレー(MS)では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を1210円から1450円にまで引き上げ。エレキ分野の好調など、増益余力を再評価したいと判断。

<7102> 日本車輌 353 -22下げ目立つ。前日に発表した業績予想の大幅下方修正が嫌気される。営業損益は従来予想の30億円の黒字から74億円の赤字に、最終損益は11億円の黒字から137億円の赤字にそれぞれ下方修正。期末配当金も従来の2.5円から無配に引き下げへ。米国子会社における受注案件の損失や固定資産の減損を計上することが背景。大幅赤字計上に伴うバランスシートの悪化などが嫌気される展開に。

<1963> 日揮 2357.5 -122軟調。モルガン・スタンレー(MS)では、今期営業利益は会社計画540億円に対して、457億円予想にまで下方修正している。中東でのガス処理設備案件における工事採算低下リスクなどを織り込み、90億円程度の工事損失引当金が実施されると想定のもよう。市場コンセンサスは会社予想をやや上回る水準だけに、ネガティブなインパクトとなっているもよう。なお、MSでは投資判断「イコールウェイト」を継続、目標株価を2700円から2400円に引き下げへ。

<4044> セ硝子 567 +24買い優勢。前日に発表した業績上方修正を好感する。通期経常利益は従来予想の90億円から130億円に上方修正へ。自動車用ガラスの北米における販売伸長、半導体関連製品の好調、円安進行による為替差益の計上などが背景に。第3四半期までの進捗から上振れ期待は高かったと見られるが、一転しての増益見通しを素直に評価する流れとなっている。

<6703> OKI 261 +4しっかり。今期営業利益は320億円前後になり、前期比18%増益になる見通しとの観測報道が伝わっている。中国でのATM販売が想定以上に伸びているほか、業務用プリンターの採算が改善、従来予想の300億円から上振れするもようと。市場コンセンサス並みの水準ではあるが、順調な業績改善を素直に評価する動きへ。また、優先株の普通株転換の進展による需給面での重し後退などもポジティブに。《FA》

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