関連記事
イオン 傘下のドラックストア統合で新たな挑戦
イオンはドラックストアでのウエルシア・ホールディングスを子会社化し、傘下の他3社からなる4社を統合することを発表した。ウエルシェアを株式公開買い付けで子会社化したイオンはドラックストアを企業の中心的事業に据えていく。[写真拡大]
イオン<8267>はドラックストアでのウエルシア・ホールディングス<3141>を子会社化し、傘下の他3社(CFSコーポレーション<8229>、タキヤ、シミズ薬品)からなる4社を統合することを発表した。
ウエルシェア<3141>を株式公開買い付けで子会社化したイオン<8267>はドラックストアを企業の中心的事業に据えていく模様だ。今回の統合により4社の売上高単純合計は業界首位のマツモトキヨシ<3088>を抜きトップとなるが、営業利益だけを考えると4社合わせても5~6番目であることから、熾烈な競争下にあることがうかがえる。
統合の利点としては従来の食品、一般用薬品の仕入れラインを一体化し、コスト削減に貢献できることや、イオンのプライベートブランド(PB)のトップバリュ、その他多くのシェア拡大にもつながる。また、イオン銀行のATM設置台数の拡大など様々なメリットがあるが、事業内容、システムの差異を今後どのように統一化いていくのかなど問題は山積みのようだ。統合によって単純売上高が増えるのは当たり前であり、これからどのようにして現状維持を図るのかというのが注目される。
イオンは今後もM&Aを続けていき規模拡大に努めるとしたが、増税による仕入高上昇などの影響も大きく値段を据え置くことも難しい。消費者の財布の紐も硬くなってきているなか、本業のスーパー事業でイマイチ調子が出ていない。それもあって、ドラッグストアの統合、子会社化によってノウハウや流通を共有し費用カットなどの相乗効果を発揮し効率化を狙いたいところである。今回の統合はライバルのセブン&アイホールディングス<3382>への対抗手段としても有効であり、今後の動向に注目したいところである。(編集担当:久保田雄城)
■関連記事
・高価格化粧品、なぜ売れる? 人気の超高級スキンケア
・モーダルシフト(Modal Shift)という言葉、ご存じですか? 健全な企業経営のひとつの手段です
・青森県が「短命県」の汚名返上へ 「産学官による青森県の健康寿命延伸」がスタート
・イオン91%減益で苦況 増税でスーパー事業伸び悩み
・一人勝ちのセブンイレブンが勝ち続ける背景とは?
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク