エクセル、古河電工、フジクラなど/本日の注目個別銘柄

2014年10月28日 16:53

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記事提供元:フィスコ


<6981> 村田製作所 11745 -10売り先行。前日に上半期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の710億円から890億円、前年同期比32%増益の水準にまで引き上げている。業績上振れ期待は高かったものの、市場コンセンサスの820億円を上回るレベルまでの上方修正となっている格好。上半期決算時には通期予想も上方修正される可能性が高いとみられている。ただ、株価の反応は想定以上に弱い状況に。株価水準の割高感が強い中、受注のピークアウトも近いとみられており、コンセンサスを上回る決算とはいえ、目先の出尽くし感が先行する動きとなっている。

<7013> IHI 505 -32さえない。前日に上半期の業績修正を発表、経常利益は323億円となり、従来予想の240億円を上回った。先の観測報道値である29億円前後も上回る格好に。ただ、営業利益は289億円と従来の290億円をやや下回る形に。売上高も先の観測報道値6700億円前後を下回る6161億円にとどまったようだ。本業ベースでの上振れも期待されていたと見られ、失望感へとつながる格好のようだ。航空部門の利益寄与に対する過度な期待の後退にもつながる。

<5803> フジクラ 446 -38下げきつい。前日に上半期の決算を発表、営業利益は106億円で前年同期比23%増益、従来予想の100億円をやや上振れる着地となった。通期予想は230億円、前期比13%増益を据え置いている。上半期の上振れは想定線、NOK<7240>が通期上方修正を発表していただけに、やや期待はずれといった見方にも。また、大和では、株主還元への期待はやや後退といった指摘も。ほか、中国における子会社が、中国の検察当局から贈賄事件の嫌疑により起訴されたと伝わっていることなども警戒材料視される。

<7003> 三井造船 225 -4売り優勢。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は50億円から86億円、一転して前年同期比増益に転じたようだ。ただ、受注工事損失引当金の戻し益などは市場想定の範囲内であり、通期予想の据置をマイナス視する動きが優勢になっている。船舶海洋事業、機械事業などは想定通りの上方修正となったが、エンジニアリング事業が予想外の下方修正となる形に。

<7591> エクセル 1372 +300ストップ高。前日に業績予想の修正を発表している。上半期営業利益は22億円から21.8億円に若干下方修正も、通期では39億円から43億円に上方修正へ。海外市場を中心としたスマホやタブレットなどの好調継続が背景に。一方、子会社における債権の取立不能で貸倒引当金を計上、通期純損益は29億円の黒字予想から80億円の赤字に下方修正している。ただ、取立て不能の可能性は先に発表し、株価は急落していたことで、金額の確定によってアク抜け感も出てきているようだ。なお、配当予想は継続としていることも安心感を誘う形に。

<5801> 古河電工 181 -6売り優勢。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価も230円から170円に引き下げている。軽自動車向けワイヤーハーネスの需要低迷リスクが大きく、通期会社計画は下方修正される可能性が高いと考えているようだ。ワイヤーハーネス事業の約半分は軽自動車向けと推定、軽自動車の落ち込み影響は大きいと指摘している。

<4047> 関東電化 429 +36買い優勢。東海東京では投資判断を新規に「1」、目標株価を470円としている。12.3期から2期連続営業赤字を計上してきたが、その後の構造改革で損益分岐点を約2割下げるリストラを実施、今期は第1四半期から黒字転換を果たしている。韓国ウォン安の修正主力製品のコスト競争力も回復、苛性ソーダの値上げも通るなどで、13.3期をボトムとした増益基調が定着すると評価しているようだ。

<6923> スタンレー 2280 +144買い優勢。前日に上半期の決算を発表、同時に自己株式の取得実施を発表しており、買い材料視される状況になっているようだ。発行済み株式数の0.77%に当たる130万株を上限に、本日から11月28日までを取得期限としている。目先の需給妙味が先行する形。なお、決算に関しては、上半期は市場予想の範囲内、通期予想は据置だが達成は厳しいとの見方に変化ないようだ。

<6590> 芝浦メカ 308 +16決算発表後は買い優勢に。上半期営業利益は7億円で前年同期比5倍となり、従来予想の6.5億円を上回る水準で着地している。第1四半期は、前年同期比で赤字幅が約3億円拡大していただけに、上振れ着地を素直に好感する流れとなっている。また、為替差益の計上などで、経常利益は従来予想の5億円に対して7.6億円と大きく上回っている。なお、上半期の受注高は前年同期比27%増の223億円となったようだ。

<8091> ニチモウ 188 +8しっかり。子会社のニチモウバイオテックスでは、開発した発酵大豆培養物が花粉症予防効果の臨床試験において有効性が確認され、花粉症改善用素剤として特許庁に特許権設定登録したと発表している。今後、花粉症関連としての位置づけが高まっていくとして、短期資金を中心に期待感を高める動きが先行しているようだ。《FA》

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