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ハロウィンの加工食品市場が100億円を突破 定番イベントに続く勢い
今年も残すところあと2か月と少し、年末商戦が激しくなる時期が近づいた。クリスマスから始まって大晦日、正月、バレンタインとイベントが目白押しになる季節でもある。最近ではハロウィンやイースターといったイベントも、徐々に市民権を得ているようだ。富士経済によればハロウィンの加工食品市場規模は100億円を突破。イースターも外食から小売りへの波及で、前年比2.6倍の伸びをみせている。
市場調査は各イベント向けに作られた専用商品とイベント期間内に販売される主要食品メニューの売り上げを対象として行われた。
ハロウィンについてはチョコレート、生菓子、クッキー・半生焼き菓子を対象メニューとし、10月25~31日までの売上を調査。その結果、ハロウィンの加工食品市場の14年見込みは102億円(前年比105.2%)と、100億円を突破した。東京ディズニーリゾートなどレジャー施設でのハロウィーンイベント開催や、若年層を中心とした仮装イベントの盛り上がりなどでハロウィン自体の認知度が高まっていることが背景にある。
富士経済によればハロウィンは素材、キャラクターが明確で専用商品の特徴付けがしやすいことから、認知度向上と共に小売店の取り扱い意欲も高まっている。調査では対象外であるが、スナック菓子や米菓でも専用商品が増加している他、カボチャを使用したスープやシチューなどハロウィーンならではのメニュー提案も行われている。メニューが定着するには時間がかかるとみられ、今後も菓子が中心であると予想される。
イースターは菓子類、イースターケーキなどの専用商品が対象。14年の見込みは6.0億円と、市場全体から見た額は小さいが、前年比で2.6倍の伸びとなった。イベントの認知度は欧米と比較して低いものの、不二家や銀座コージーコーナーが取り組みを強化しており、キユーピーも外食向けにイースターメニューとして卵料理を提案していることから、今後の定番化が期待される。
その他の定番イベントの市場規模は、クリスマスが915億円(同101.8%)、正月・年始が1371億円(101.9%)、バレンタイン603億円(102.2%)となっている。
13年、14年のイベント展開の特徴は、一世帯当たりの人数の減少に伴う小型商品や小容量商品への需要増加、伝統行事での洋風メニューの拡大、イベントに絡めた“コト”(バレンタインデーでの手作りチョコ提案や父の日で父親と一緒に飲むウイスキーなど)の提案などが挙げられる。
14年の市場は前年比1.2%増の5475億円が見込まれ、特にパーティー提案ができるもの、エンターテインメント性の高いもの、洋風メニューの提案が活発なイベントが好調と見込まれた。(編集担当:横井楓)
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