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トヨタを代表する“働くクルマ”「プロボックス」が、12年ぶりの大規模マイナーチェンジ
写真はプロボックスF(1.5リッター/FF車)で、価格は158万3673円。顔付きがなかなか精悍になった。[写真拡大]
トヨタ車ラインアップのなかで、「働くクルマ」のベースラインを担っている「プロボックス」が、大幅なマイナーチェンジを受けた。
プロボックスは2002年7月に発表された4ナンバー登録の商用車専用モデル(過去に、一部ステーションワゴンとして5ナンバー車もあった)だ。それまで、そのカテゴリーにはカローラ・バン&スプリンター・バンが存在していたが、乗用車から派生したカローラ・バンではリアゲートなどもデザインを優先し、かなり傾斜したスタイルだった。このため大きな荷物の積載性に問題があり、モデル末期にはライバルの日産ADバンに大きく水を開けられていた。
そのため完全なコマーシャルバン専用車として新設計されたモデルが、プロボックス&サクシードだ。デザインは荷室容量とその積載性の良さを最優先して直線だけで構成したボクシーなスタイルなった。
インテリアでも仕事用のクルマとして、A4の厚いファイルやB5サイズのノートPCが収まる大きなドアポケットやカードホルダー、ペンホルダー。一日走っても不足のない大容量の灰皿、長距離走行でも疲れないシートなど、ビジネスユースに絞った設計となっていた。
そのプロボックス&サクシードに12年ぶりに大幅に手が入れられ、9月1日から発売となる。まず、メカニズムの変更点で大きいのが、1.3リッターエンジン車。搭載エンジンが、可変バルブタイミング機構が備わる新エンジンに換装され、1.5リッター車とともにトランスミッションが全車CVTになった。このエンジンとトランスミッションの変更で大幅に燃費が向上。全車が「エコカー減税」の対象車となった。
車両の安定性を確保するVSC(ヴィークル・スタビリティ・コントロール/横滑り防止装置)&TRC(トラクション・コントロール)に加えて急な坂道での発進時に車両の後退を一定時間抑えるヒルスタートアシスト、急ブレーキ時にハザードランプを点滅させ後続車に注意を促す緊急ブレーキシグナルを全車に標準装備とした。
ビジネスマンの仕事をサポートする使い勝手のいいキャビンも新型の特徴。ドライバーの幅広い用途に対し実用性が高く利便性にも配慮した。運転席から手の届くところに、ビジネスシーンに欠かせないアイテムを収納できるスペースを充実させている。1リッター紙パック飲料も収納可能なセンタートレイ(ドリンクホルダー+照明付)、A4サイズのノートPCや弁当も置ける大型のインパネテーブル、スマートフォンなど情報機器の収納場所として活用できるマルチホルダーをセンタークラスターに集約した。
また、足踏み式パーキングブレーキに変更したことで、ブレーキレバーがセンターコンソールから姿を消し、運転席のすぐ左にビジネスバッグが置けるセンターコンソールトレイ(カップホルダー付)が生まれた。
エクステリアも今回フロントデザインが大きく変わり、明らかに新型になったことを感じさせるマイナーチェンジといえる。異形ヘッドランプとラジエターグリルはアグレッシブと言えるほどのデザイン変更。が、荷室容量や使い勝手は初代からの美点をすべて引き継いでいる。
ボディ寸法は全長×全幅×全高4245×1690×1525mmとコンパクトながら、リアシートを倒した荷室寸法は長さ×幅×高さ1810×1420×935mmと広い。
価格はプロボックス131.76-179.8691万円。1.5リッター車だけのサクシードは143.7382-179.8691万円となっている。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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