【相場熟者が答える投資相談】東レの今後の見通しについてアドバイスを

2014年7月27日 14:52

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

■東レを750円で2000株持っています。見通しを(東京都・I)

  【問い】 東レ <3402> を750円で2000株持っています。少し戻ってきましたが、今後の見通しについてアドバイスをよろしくお願いします。(東京都・I)

■引き続き炭素繊維に注目から持続で

  【答え】 東レは697円90銭と反発し上値追いで堅調な動きとなっています。

  7月9日付の日本経済新聞朝刊が、「同社の2014年4~6月期の連結営業利益は前年同期比2割程度増えて、220億円前後となったもようだ。炭素繊維が航空機向けなどに順調に出荷を伸ばした。大型テレビ向けのフィルムといった電子部材も好調だった」と伝えて以来、8月7日に予定される今3月期第1四半期決算の発表に対する期待感から25日移動平均線をサポートラインに上昇しています。

  米ボーイングが23日に発表した4~6月期決算で、民間機の受注残は5200機以上、金額で3770億ドル(約38兆円)まで積み上がっていると伝わっていることから、炭素繊維が航空機向けに増加していると見られ業績好調の裏付けとなったようです。

  通期売上高は2兆1500億円(前期比17.0%増)、営業利益は1300億円(同23.5%増)、経常利益は1250億円(同13.0%増)、純利益は700億円(同17.4%増)と3期ぶりに営業利益と純利益は最高益を更新する見通しで、年間配当は10円を予定していますが、計画を達成出来るのではないかと思われます。

  また、同社は中期的な経営課題として、環境エネルギー分野では従来の取り組みに加えてシェール革命による新たな事業機会を捉えて、グリーンイノベーション事業の拡大。医療・健康などの分野では東レグループの先端材料、コア技術・要素技術、事業基盤の強みを活かして、ライフイノベーション事業の拡大を掲げています。2016年度売上高2兆3000億円、営業利益1800億円、営業利益率8%、業績に連動した継続的な配当増を目指していますので、中長期での成長が期待されます。

  株価は、2月24日高値717円から5月21日に年初来安値626円まで調整を挟んで上昇。650円割れで下値を固め出直る動きを強めています。3600万株(発行済株式総数2.21%相当)・200億円を上限に、5月23日から7月31日まで自社株買いを実施中で、自社株買いが需給面で下支えしています。月足では24カ月移動平均線がサポートしていますので、第1四半期決算で好業績が確認されますと、一段高へ向かう可能性はあります。昨年5月高値786円奪回となれば、900円のフシまで上値を伸ばす余地が出てきますので、長いスパンで持続も良いでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【話題の新製品】富士重工はスバル・エクシーガを改良、特別仕様車「AIRBREAK」も発売(2014/07/17)
【話題の新製品】インフォコムのグループ会社であるイストピカは「砲神のカノンマスター」のAndroid版をリリース(2014/07/17)
【話題の新製品】日産自動車は中国で初めてクルマを購入する顧客向けにヴェヌーシア「R30」を発売(2014/07/17)
【話題の新製品】クラウド対応のゴルフスコアカード管理アプリ『スコアルバム』が新登場!~昭文社(2014/07/17)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事