クルーザーモデルは中高年ライダーに受けるのか?

2014年2月20日 13:33

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記事提供元:エコノミックニュース

写真は「ダークネスブラックメタリック」。他に「パールサンビームホワイト」も用意。国内の販売計画は200台

写真は「ダークネスブラックメタリック」。他に「パールサンビームホワイト」も用意。国内の販売計画は200台[写真拡大]

 近年はリッターバイクのアメリカンやツアラーを、2輪メーカー各社が積極的に国内でも販売してきている。その理由としては、かつてバイクに乗っていた中高年層が、仕事も家庭も一段落し、経済的に余裕が出てきて、またバイクに乗り出したことがあげられる。それに、2輪車の大型免許が教習所で簡単に取得できるようになったこともあり、どうせ乗るのなら大型バイクを乗ろうという傾向があるのだろう。

 現在、国内のライダーは、バイクを普段の移動手段の足として使っている層と、週末などに仲間と一緒にツーリングや趣味として楽しんでいる層とに分かれていて、この趣味で乗っている中高年層の、リターンライダーをターゲットにしているのが、100万円以上するリッターバイクだ。

 去年開催された東京モーターショー2013でも、たくさんのジャパンプレミアが登場したが、その中でも、ホンダ<7267>が今回発売したのが、クルーザーモデル『CTX1300』。この『CTX1300』はCTXシリーズの最上位機種にあたるもので、縦置きV型4気筒の排気量1261ccで、消費税抜きの本体価格は175万円と、かなりの高額モデル。

 クルーザーモデルとは、ツーリングとアメリカンのイイとこ取りのようなバイクで、あらゆる領域で、優れた快適性を実現するための技術を追求し誕生させたもの。例えば740ミリの低いシートで足つき性が良く、エンジンは低・中速域で力強いトルク特性を持たせ、街乗りで扱いやすく、スタイリングはロー&ロングのプロポーションが特徴。

 装備はABS付き前後連動ブレーキの“コンバインドABS”や、ツーリングの利便性を高めるパニアケース、ETC車載器”、グリップヒーター、Bluetooth対応オーディオを装備するなど、フラッグシップモデルに相応しい内容となる。

 ホンダの2013年度における、全世界での2輪車販売実績は、1679万台(前年比108.7%)と、前年をわずかに上回っている。しかし、日本国内だけの販売となると21万9000台(前年比98.8%)と若干減少しており、増税を見越しての駆け込み需要が増えると思いきや、そうでもなかった。ただ、この2009年の18万2000台という底を打ってからは、徐々にではあるが回復傾向にあるのも事実。

 これからますます高齢化社会に突入し、お金を持っているのも中高年層だ。ということは、日本国内での販売に、ますます高額なビッグバイクで販路を広げるのだろう。(編集担当:鈴木博之)

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