ソフトバンク、ニチレキ、アドテストなど/本日の注目個別銘柄

2014年1月29日 16:47

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記事提供元:フィスコ


<9984> ソフトバンク 7819 -103さえない。本日はいくつかの材料が伝わっているが、ガンホー<3765>の業績観測報道や米ヤフーの決算から明らかになったアリババの決算内容などは比較的ポジティブと映る。一方、米司法省がスプリントによるTモバイル買収に懐疑的な見解と伝わっていることはネガティブに捉えられる。また、足元の調整場面においての信用買い残の急増など、需給懸念の強まりを指摘する声も多いようだ。

<6857> アドテスト 1153 -53急落。前日に第3四半期の決算を発表、通期予想は大幅に下方修正しており、ネガティブなインパクトにつながっている。4-12月期累計営業損益は344億円の赤字、通期予想は収支均衡から360億円の赤字に下方修正している。先週末には200億円前後の赤字になったとの報道が嫌気されて急落したものの、さらに大幅な下振れとなる格好へ。会社側では受注予想も大幅に下方修正している。野村では、テスタ市場の苦境は想定を上回るとして、投資判断を「ニュートラル」から「リデュース」に格下げ。

<6770> アルプス電気 1374 +110買い優勢。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価を740円から1550円に引き上げており、買い材料視される展開になっている。スマホのOIS採用拡大で来期の業績拡大が見込めること、民生機器から車載市場への人員シフトの成果が現れ始めてきたことなどを評価。前日にはシティが投資判断を売り推奨に格下げで警戒感も強まっていたが、あらためて業績の先行きに対する期待感が優勢に。

<5011> ニチレキ 1146 +150ストップ高比例配分。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の44億円から64億円、前期比97%増益の水準にまで増額修正。10月末に続いての上方修正(35→44億円)であり、年間配当金も従来予想の10円から20円に引き上げている。道路舗装事業における受注や工事の進捗が順調に推移したことが上振れの背景。大幅な上方修正にポジティブなインパクトが強まる展開に。

<6798> SMK 569 -100ストップ安比例配分。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は23.1億円となり、前年同期比では25.9億円の収益改善となっている。一方、通期予想は30億円から24億円に下方修正、1-3月期は収益がほぼ均衡水準となる予想。第1四半期、第2四半期ともに上方修正してきただけに、昨日は期待感が高まる動きとなっていた。為替差益の計上などで経常利益以下は上方修正だが、営業利益の下方修正に対する失望売りが優勢に。

<8897> タカラレーベン 352 +37買い優勢。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は35.3億円で前年同期比41%減益となり、通期計画95億円、前期比49%増益に対して進捗は鈍い状況だが、従来計画どおりの引渡しができるもようと確認されており、安心感が高まる状況になっている。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に格上げで、フェアバリューを400円としている。引渡しは順調に推移、会社計画に近い水準まで業績予想を上方修正しているもよう

<9972> アルテック 259 +26反発。同社は米ストラタシス社の3Dプリンター製品を扱っているが、ストラタシスでは今回、複数の異なる材料と色を組み合わせ、同時に出力できる3Dプリンターを開発したと報じられている。同様の機能は世界初であり、開発の効率化に役立つとされている。今年前半に日本での発売が予定されており、同社の業績上伸につながっていくとの見方に。<4684> オービック 3275 +321大幅高。前日に発表した第3四半期決算、並びに、25円から30円への期末配当金増配が好感されている。累計営業利益は161億円で前年同期比10.6%増益、10-12月期は52億円で市場予想をやや上回る水準で着地へ。業績、増配ともに先の観測報道に沿った数値ではあるものの、野村では、受注環境はさらに改善などとして、目標株価を3800円にまで引き上げている。

<9064> ヤマトHD 2047 +114反発。前日には4-12月期営業減益観測報道などが伝わり、調整ムードが一段と強まりかけていたが、本日は地合いの改善とともに、ゴールドマン・サックス(GS)の強気推奨が観測されており、リバウンドを試す展開になっている。GSでは投資判断「買い」でカバレッジを再開、目標株価を2600円としている。EC発展に不可欠な銘柄であるとともに、Eコマース市場拡大の恩恵を最大限享受できる銘柄と考えているもよう。新物流センター稼働によるコスト削減効果も期待、長期成長力を評価するとしている。

<6753> シャープ 370 +27出来高2位で反発。4-12月期純利益は100億円を超える見通しとの観測報道が一部で伝わっている。会社側では通期で50億円の計画であったため、想定以上のペースで収益改善が進んでいるとの見方になっている。また、別報道では、90型も含めた大型液晶を供給するとの、サムスンとの提携拡大なども報じられている。

<5214> 日電硝子 484 -11さえない。米コーニングが決算を発表、その後の株価が大幅安となっており、連想売りが集まる格好と見られる。コーニングは第1四半期の見通しに関して、液晶用ガラスの価格下落スピードは前四半期比で加速するとの見方を示している。同社も本日の引け後に決算発表を控える中で、警戒感の高まりにもつながっている。《FA》

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