ソフトバンク、三井化学、安川電機など/本日の注目個別銘柄

2014年1月24日 16:00

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記事提供元:フィスコ


<9984> ソフトバンク 8242 -297大幅続落。前日は目立った材料が明らかとならない中、後場から大きく値を下げる展開になっていたが、本日も全体相場の下落に伴って裁定解消売り圧力なども強まる状況のもよう。また、スマホの音声通話に定額料金制を導入と伝わっているが、通信業界の競争激化懸念などにもつながっているとみられる。さらに、会計プロセスの透明性をめぐる懸念が高まったことなどから、米国上場の中国銘柄が大幅安になっているもようで、アリババの動向に対する懸念などもあるようだ。

<6506> 安川電機 1509 -104大幅安。前日に第3四半期の決算を発表、売り材料と捉えられている。10-12月期営業利益は45億円、アナリストコンセンサスは50億円をやや上回る水準でもあったため、失望感が先行する形のようだ。会社側では通期業績計画を据え置いているが、株式市場においては通期上方修正期待も高かったとみられる。

<6988> 日東電工 4557 +302買い気配スタートから急伸。前日に発表した12月の月次動向がポジティブなインパクトを強めさせているもよう。月次売上高は前年同月比で21%増、前月の同5%増から大幅に拡大。注目度の高い情報機能材料の売上高も同22%増、前月比でも13%増のもよう。スマホやタブレット向け偏光板、ITOフィルムが好調で予想外の大幅な回復となっている。足元では業績懸念が非常に強まっていたが、過度な警戒感後退につながっている。ショートカバーの圧力なども強いと見られている。

<4183> 三井化学 261 +9買い先行。JPモルガン(JPM)では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を340円としている。市況低迷など足元の厳しい環境は織り込み済み、今後の構造改革による赤字縮小で、利益の水準の大幅な改善が見込めるとしてきている。今後、5月の経営概況説明会まで種々の改革策発表が見込まれるとも。

<5110> 住友ゴム工業 1529 +32買い優勢。ゴールドマン・サックス(GS)が投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価を1700円から1800円に引き上げている。米国における中国製タイヤのシェア上昇の一巡、天然ゴム価格の先安感などを格上げの背景と。本日の報道でも天然ゴムの先物価格は一段の下落と伝わっている。業績下方修正などでセクター内での出遅れ感はこれまで強まっていた印象。

<9684> スクエニHD 2081 +400大幅高。「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズ初のスマホ版ゲーム「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」のサービスを昨日からスタートさせている。ダウンロード数は高水準などと伝わっていたが、セールスランキングでもいきなり上位に登場しており、先行きへの期待感があらためて高まる状況のようだ。

<6479> ミネベア 849 +32しっかり。UBSでは投資判断を新規に「バイ」、目標株価を950円としている。世界景気の緩やかな拡大、家電や自動車の電装化の進展などで、小型ベアリングの需要に継続的な伸びが期待できるとしているほか、来期もコンセンサスを上回る業績が期待できると判断している。短期的には10-12月期の上振れ決算がカタリストになるとも。

<6387> サムコ 1385 +145大幅続伸。いちよしがレーティング「A」を継続で、フェアバリューを1150円から1800円に引き上げている。同社は化合物系半導体と薄膜技術に強みを持つ製造装置メーカであり、化合物系パワー半導体市場の拡大に沿った成長が期待出来ると判断しているもよう。15.7期以降の業績予想を上方修正、来期は7割増、再来期は4割増の収益成長を予想している。

<7949> 小松ウォール 2193 -172大幅反落で下落率トップ。前日に発表した業績下方修正がネガティブに捉えられる状況に。第3四半期累計営業利益は22.4億円で前年同期比8.4%増益、通期予想39億円、前期比21.6%増益に対して進捗率は低く、未達懸念なども高まる格好のようだ。営業利益は4-6月期の18.9%減に対して、7-9月期は47.5%増と急回復したが、10-12月期は9.3%減と再度減益に転じている。

<4568> 第一三共 1780 -121売り優勢。米FDAでは、ランバクシーのインド工場が製造する原薬の米国市場への輸入禁止などを発表している。米国向けへの展開に関して警戒視はされていたものの、輸出禁止措置まで取られるとの見方は大勢でなかったと考えられ、ネガティブとの見方が多いもよう。今後の同社業績への影響なども懸念される状況に。

<3662> エイチーム 9040 +540大幅続伸で連日の高値更新。前日の引け後には、NHNエンターテインメントとの合弁会社設立手続き完了を発表している。出資比率は1:1、スマホ向けゲームタイトルの企画・開発を行っていく。先月の6日にはNHNエンターテインメントとの業務提携を発表、その後はLINE向けへの展開期待から急騰となっているが、提携策の進展を確認で、改めて先行き期待が高まる状況にも。《FA》

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