【近況リポート】川崎近海汽船:海洋開発など支援事業で『事業・ビジネス領域』拡大

2013年11月22日 09:44

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

川崎近海汽船<9179>(東2)の14年3月期上期(4月~9月)連結業績は、内航部門で新造船投入により輸送量が大きく増加するなどの効果で売り上げ、利益とも期初計画を上回る好業績となった。

川崎近海汽船<9179>(東2)の14年3月期上期(4月~9月)連結業績は、内航部門で新造船投入により輸送量が大きく増加するなどの効果で売り上げ、利益とも期初計画を上回る好業績となった。[写真拡大]

■上期:内航3部門が好調で増配(中間)、通期予想も上積みし増額修正

 川崎近海汽船<9179>(東2)の14年3月期上期(4月~9月)連結業績は、内航部門で新造船投入により輸送量が大きく増加するなどの効果で売り上げ、利益とも期初計画を上回る好業績となった。こうした上期の実績を踏まえ、中間期配当を1株当たり5円配当へ1円増額し、さらに、通期業績見込みについても上方修正を発表した。

 修正後の通期(4月~14年3月)連結業績見込みは、売上高45,100百万円(前期比、6.2%増)、営業利益1,850百万円(同、5.1%増)、経常利益1,800百万円(同、9.4%増)、当期純利益1,150百万円(同、7.3%増)。なお、今期の年間配当金については、中間期増額分を含め9円配当を予定している。

 上期の経営環境は、一部緩やかな回復基調が見られたものの、燃料油価格の高止まり、海運市況低迷が続く厳しい状況下、近海、内航の両部門とも売り上げを伸ばし、特に内航部門が不定期・定期船輸送並びにフェリー輸送がそれぞれ好調で、利益を大幅に押し上げた。

 上期の部門別動向は、

 【近海部門輸送】 バルク貨物輸送が石炭・石膏・セメントで安定した輸送を確保、木材貨物は木材チップを除き復興需要に伴う合板輸送量が増加、鋼材・雑貨輸送では同社の航路再編に伴い海峡向けが減ったが、インドネシア向け増収、タイ向けも前年水準を確保したことで、市況低迷の影響を受けながら48百万円の損失改善となった。

 【内航部門輸送】 不定期船が石灰石専用船、東電向け『やまさくら』(1月竣工)投入などで石炭専用船が順調、小型貨物船も荷動き上昇に伴い稼動が高まった。定期船は新造船『ほっかいどう丸』(2月竣工)投入に加え、積極的営業展開で輸送量が増加した。フェリー輸送では、新造船『シルバーエイト』投入で新船体制が整い利用旅客・乗用車が大幅増加し、大幅増収増益となった。

 修正した通期業績見込みでの下期の前提条件としての、「プラス要因」として、取引先の堅調な生産活動を踏まえ石灰石・石炭等の安定した輸送量、RORO定期船、フェリーの輸送量が好調なこと、「マイナス要因」として、外航海運市況低迷継続、燃料油価格の上期同様高止まりと見ている。

 部門別ではこの好・悪の両要因を勘案し、【近海部門】バルク貨物は上期同様安定した輸送量を、また鋼材・雑貨予想では、インドネシア、タイ両国で上期に比べて増加すると見込んだ。【内航部門】不定期専用船は上期同様安定した輸送量を、定期船でも上期同様の荷動きを期待している。フェリー輸送はトラック輸送の増加を見込むが、季節変動がある旅客・乗用車は減少を見込んだ。

 なお、船隊整備については、公表している船隊整備計画通り進捗している。

■上場来有配継続~近海・内航両事業のバランスよい経営の成果、今後もこのマネージメント続ける~石井社長

 当面の戦略について石井繁礼同社々長(=写真)は、「当社は上場以来、毎期有配を継続している。この実績はわが社の強味だと思う。これは近海部門・内航部門両事業がバランスよく運営されてる成果だと思う。現状は近海地域で1万トンクラスの船腹が慢性的過剰の状態が続き解消が期待できない。こうした状況が続く以上、近海よりも内航のウエイトが今後も上昇する。私はこうしたマネージメントをこれからも行う。」と述べた。

■新規事業~『海底諸資源』探査・掘削、『洋上風力発電』設置・管理・警戒など強力サポートへ

 また、近海・内航・フェリー航路での輸送業務に徹してきた同社が、海洋での施設運営に対する支援船事業へ進出、ノウハウの有効活用だけでなく、新『事業領域・ビジネス領域』で事業拡大を目指すと発表したが、『海洋支援船運航業務』について次のように語った。

 「日本の排他的経済水域(EEZ)内には豊富な海底資源があると見られるが開発はこれからである。当社はこうした状況を踏まえ、このたびオフショア・オペレーション社との同額出資で、新会社『オフショア・ジャパン』を設立し、同時に最新鋭のアンカー・ハンドリング・タグ・サプライ(AHTS)発注した(竣工予定16年2月)。この事業では、メタンハイドレート、石油・天然ガス等のエネルギー資源、及び海底鉱物資源の探査、掘削にかかわる支援業務、洋上風力発電設備の設置、維持、管理、警戒などの支援業務をオフショア支援船で強力サポートすることを目指す。」(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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