【アナリスト水田雅展の銘柄分析】久世の週足は抜群、700円で完全に底打ち、指標割安

2013年11月18日 09:20

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

  業務用食材卸の久世 <2708> (JQS)の株価はモミ合い展開だが、煮詰まり感を強めている。指標面の割安感に見直し余地があり、モミ合い上放れの動きとなりそうだ。

  首都圏を地盤として外食・中食産業向け業務用食材の卸売事業を展開し、大手飲食チェーンなども主要顧客としている。子会社のキスコフーズは国内(静岡市)とニュージーランドで業務用高級ソース・高級スープの製造、久世フレッシュワンは東京都内で生鮮野菜など農産品の卸売を手掛けている。

  中期経営計画では、創業85周年の20年3月期に売上高1000億円、営業利益20億円を目指し、重点戦略として首都圏・関西圏・中京圏での販路拡大、全国ネットワーク強化、中食市場や高齢者施設給食市場の開拓強化、PB商品の拡販や製造利益の拡大、海外事業の基盤確立などを掲げている。M&Aや提携などのアライアンス戦略も積極化し、中京圏では12年6月に酒類販売大手サカツコーポレーションと業務提携した。

  11月11日発表の今期(14年3月期)第2四半期累計(4月~9月)連結業績(11月8日に売上高、経常利益、純利益を増額、営業利益を減額)は前年同期比12.1%増収、同59.5%営業減益、同13.6%経常減益、同4.7%最終減益だった。営業利益は円安に伴う商品仕入れ価格の上昇で期初計画を下回り大幅減益だったが、売上面では首都圏エリアでの営業強化などの効果で2桁増収だった。経常利益と純利益は営業外収益の増加で計画を上回った。

  セグメント別に見ると食材卸売事業は同11.5%増収、同39.3%営業減益(全社費用等調整前)、食材製造事業は自社ブランド品の販売強化の効果で同20.1%増収、同97.8%営業増益、不動産賃貸事業は同0.2%減収、同1.9%営業減益だった。

  通期の見通しは前回予想を据え置いて売上高が前期比7.0%増の600億円、営業利益が同2.9%増の5億60百万円、経常利益が同0.3%増の7億円、純利益が同0.6%増の3億70百万円としている。売上面は既存顧客との取引量増加や新規顧客の獲得などで好調に推移しており、円安に伴う商品仕入れ価格の上昇、増収に伴う物流費の増加、人員増に伴う人件費の増加などを吸収するようだ。

  通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が50.9%、営業利益が9.6%、経常利益が25.9%、純利益が25.9%である。利益の進捗率が低水準だが、商品仕入れ価格の上昇に対して販売価格への転嫁を進めている。営業外収益改善効果もあり、期後半に向けて挽回が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、7月の戻り高値圏770円近辺から反落後は700円台前半の小幅レンジでモミ合う展開だ。ただし10月後半には750円台まで戻す場面があった。煮詰まり感を強めてモミ合いから上放れる動きのようだ。

  11月15日の終値730円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円38銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1184円88銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって、700円近辺での下値固めは完了している。低PERや低PBRに見直し余地があり、モミ合い上放れの動きとなりそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【マーケット・銘柄Q&A】ストップ高銘柄続出の相場をどうみたらよいか(2013/11/11)
【マーケット・銘柄Q&A】東証と大証の統合、日本取引所グループが力をつける中で名古屋証券取引所はどうなる(2013/11/10)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事