味の素、トルコの食品会社に50%出資 約29億円

2013年11月6日 12:04

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 味の素は5日、トルコのプレミアムブランド食品会社であるキュクレ社の株式の50%を約6000万トルコ・リラ(約29億円)で取得することで同日合意に達し、契約書を取り交わしたと発表した。キュクレ社の強力なブランド力と配荷力に、味の素の幅広い商品開発力と生産技術力を加えることにより、トルコでの既存事業強化と新しい食品領域での事業拡大を実現し、将来的には中東、中央アジア市場への展開強化を狙う。

 味の素は、イスタンブール味の素食品販売社(2011年設立)を通じ、外食向け調味料の事業をスタートしている。

 キュクレ社は創業からほぼ100年の歴史を持ち、調味料(食酢、果実ソース)、ピクルス等を製造・販売する食品会社で、主要製品の「KEMALKUKRER」はプレミアムブランドとしてトルコで広く認知されている。

 また、キュクレ社はトルコ全土で30,000店超の小売店をカバーする配荷力を保持し、外食チャネル、全国チェーン量販店や有力小売店に強い直接営業力を持つことから、今後「味の素」を含む既存商品の販売強化と、味の素の幅広い商品開発力・生産技術力を活用した独自性のある新しい製品領域の拡大により、同社の一層の成長を実現する。

 味の素は今回の株式取得により、5年後を目途にトルコにおける売上規模50億円(現在の約3倍)を目指す。また、キュクレ社を事業拡大の起点とし、将来的にはアセアン・南米に次ぐ新しい市場である中東、中央アジアへの更なる拡大を狙う。

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