【編集長の視点】エナリスはスピード調整中も環境省ファンドの出資、電力小売自由化で下値逆張り妙味

2013年11月1日 09:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  エナリス <6079> (東マ)は、今年10月8日に公開価格280円で新規株式公開(IPO)され、IPO以来、前日31日までの17営業日のうち、実に5日間もストップ高を演じるなどIPO市場で高評価されている。環境省が創設したファンドが、同社推進のバイオマス発電事業に出資し、今臨時国会に提出予定の電力小売全面自由化に向けた電気事業法の改正案で同社ビジネスチャンスが拡大するなど、大きなテーマ性が買い材料となっている。株価は、公開価格280円から上場来高値2578円まで9.2倍化し、高値から2割安水準でスピード調整中だが、環境関連の国策銘柄として下値は逆張り妙味を示唆している。

  同社のバイオマス発電事業は、同社が最大の出資者となる特別目的会社(SPC)のエナリスDEバイオガスプラント(東京都足立区)が、出力420キロワットのプラントを保有して、大手飲料メーカーの受託製造会社である日本キャンパック(東京都千代田区)の群馬工場で食品残渣を活用して発電するプロジェクトで、発電した電力は、エナリスが、特定規模発電事業者の群馬コミュニティ電力に売電する。同事業は、環境省が、温室効果ガスの大幅削減を目的に創設したグリーン・ファンド(地域低炭素投資促進ファンド)の第1号として1億円の出資を受けており、この低炭素化プロジェクト推進のためには、2030年までに135~163兆円の追加投資が必要との報告書も出ているだけに、同社が大きなビジネスチャンスを享受すると期待されている。

  一方、1995年から逐次実施されている電力自由化では、最後に残っているのが、電力小売前面自由化で、電力小売市場に新規参入を促し電力料金の引き下げと電力買電の選択肢の多様化を目指すもので、すでに市場参入している卸発電事業者(IPP)や特定規模電気事業者(新電力、PPS)のほか、小売電気事業者も、多数の新規参入が予想されている。ここでもエナリスは、この新電力(届出95社)の実稼働の約30社中の17社から業務委託を受け、設立支援や電力需要家に電力コストを削減するスキームの提案・立ち上げを支援する業務代行で実績を上げているだけに、成長市場へトップバッターとして進出することが予想され、今臨時国会での関連法案の審議が注目されることになる。

  同社の今12月期業績は、売り上げ102億9800万円(前期比2.0倍)、経常利益8億9400万円(同72%増)、純利益5億9100万円(同43%増)と大幅な増収増益が予想されているが、中期的な業績成長が期待されることになる。関連法案の提出、審議などスケジュールの進行とともに株価の再騰も予想されるもので、下値妙味も絶大となる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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