【アナリスト水田雅展の銘柄分析】JFEシステムズは高値圏モミ合いに煮詰まり感、5月高値を試すタイミングが接近

2013年10月31日 07:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は高値圏でモミ合い展開だが、煮詰まり感を強めている。きっかけ次第で動意付く可能性があり、5月高値を試すタイミングが接近しているようだ。

  川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離して設立した情報サービス企業で、鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業、自社開発のプロダクト・ソリューション事業なども展開している。アライアンス戦略を推進して、13年5月には大阪ガス <9532> 子会社のオージス総研との協業し、さらにビジネスブレイン太田昭和 <9658> と資本・業務提携した。

  競争力強化に向けた中期課題として、鉄鋼事業統合を梃子にした体質の強化(JFEスチールと連携した製鉄所システムの共通化、成長分野のクラウド基盤ビジネスの本格展開)、SI事業基盤の強化・拡大(自動車顧客向け売上の拡大、ERPで不足する原価・購買管理分野での自社ソリューションの拡大)、自社プロダクト・ソリューション事業の成長(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeII」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービス)、および戦略的業務提携の推進を掲げている。

  10月25日発表の今期(14年3月期)第2四半期累計(4月~9月)連結業績は前年同期比2.2%増収、同46.2%営業減益、同47.3%経常減益、同59.9%最終減益だった。鉄鋼向けが減収だが、外販製造流通向けの好調に加えて、子会社KITシステムズのITインフラサービスで米マイクロソフトの基本OS「ウインドウズXP」からの変更に伴う需要が増加した。案件構成の変化を主因に減益だったが、売上高、利益ともに期初計画を上回った。

  通期の見通しは売上高を10億円増額して前期比4.0%増の351億円とした。利益は前回予想を据え置いて営業利益が同10.6%増の10億20百万円、経常利益が同10.1%増の10億20百万円、純利益が同3.3%増の5億20百万円としている。外販製造流通向けの好調に加えて、JFEスチールの投資が下期に積み増しとなるようだ。通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は低水準だが、下期の売上構成比が高い収益構造であり、通期ベースでは好業績が期待される。

  株価の動き(10月1日付で株式100分割のため修正株価)を見ると、やや上値が重く高値圏でのモミ合い展開だが、徐々に下値を切り上げながら足元では概ね840円~870円近辺で堅調に推移している。第2四半期累計の減益に対する反応も限定的のようだ。今期好業績見通しを評価する動きだろう。

  10月30日の終値850円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円22銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS1179円71銭で算出)は0.7倍近辺である。

  週足チャートで見ると徐々に下値を切り上げる形であり、右肩上がりの52週移動平均線が接近してきた。指標面に割高感はなく、モミ合い展開に煮詰まり感も強めている。きっかけ次第で動意付く可能性があり、5月の高値900円を試すタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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