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サントリー食品、英グラクソの飲料事業を約2100億円で買収

「Lucozade(ルコゼード)」(左2本)と「Ribena(ライビーナ)」(右2本)(画像:サントリー食品インターナショナル)[写真拡大]
サントリー食品インターナショナルは9日、英グラクソ・スミスクライン社(以下GSK社)より、「Lucozade(ルコゼード)」「Ribena(ライビーナ)」の2飲料ブランドおよびその事業基盤を譲り受けることを決定し、GSK社と売買契約を締結したと発表した。買収額は13億5000万ポンド(2106億円)。なお、同事業を継承するため、サントリー食品今後、欧州に100%子会社である新会社を設立する予定。
GSK社は英国に本社を置き、世界有数の規模を誇る医薬事業をはじめ、ヘルスケア事業、ワクチン事業、飲料事業などを展開する上場会社。今回サントリー食品が買収するGSK社の飲料事業は、英国のエナジードリンク・スポーツドリンク市場において販売数量第1位で、80年以上の歴史を持つ英国の象徴的ブランド「ルコゼード」(1927年発売)と、英国の果汁飲料・濃縮果汁飲料市場において販売数量第4位で、長年愛されてきたフルーツジュース「ライビーナ」(1938年発売)の2つのブランドおよびその事業基盤。
「ルコゼード」と「ライビーナ」は英国やアイルランドにおいて強固な事業基盤を持ち、堅調に事業規模を拡大している。また、ナイジェリア・南アフリカ等のアフリカ諸国、東南アジアのマレーシアなど成長著しい新興国でも事業を展開している。主力の英国では、「ルコゼード」「ライビーナ」専用工場(1947年開設)を持つとともに幅広い販売網を有している。
一方、サントリー食品グループは、オランジーナ・シュウェップス・グループを通じてフランス・スペイン等において飲料事業を展開している。今回、英国を中心とした新たな事業を獲得することで、欧州全体での更なる販売拡大と事業基盤の強化、効率化が可能となる。
また、GSK社から2飲料ブランドの全世界での販売権を引き継ぐことにより、ナイジェリア等のアフリカ諸国やマレーシアでの新たな事業基盤を獲得する。サントリー食品グループの既存展開国と合わせた地域で、「ルコゼード」「ライビーナ」と同社グループが持つブランドの販売機会の拡大を目指す。
サントリー食品グループは、2020年の売上高目標を2兆円とする中長期ビジョンを掲げている。そのため、2015年までに、グローバル成長の基盤となる既存の国内・国際事業両輪での更なる成長と収益構造の革新に取り組むとともに、M&Aを積極的に推進していく方針。特に国際事業においては、既存ブランドの更なる育成と製造販売エリアの拡大による収益性向上のための事業基盤強化、及び新興国での事業拡大を推進していく計画。
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