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ミャンマー経済発展を後押し、JTBが合弁会社を設立
先月の安倍首相のミャンマー訪問を受けてという訳ではないだろうが、ミャンマーでの日系企業の動きがにわかに活発になってきた。この一ヶ月にしぼってみても、住友商事とNECがミャンマー向け通信インフラ構築を受注したり、三菱自動車のミャンマーでのサービスショップ1号店の開設や、大和総研がミャンマー中央銀行とIT分野の支援に関する覚書を締結している。そんな中、ジェイティービーは、ミャンマーの旅行会社Myanmar Polestar Travels & Tours と合弁会社を設立し、ミャンマー国内において交通インフラ事業及び着地型事業に進出する。
2011年より民主化改革と対外経済開放路線を進めたミャンマーは、欧米諸国からの経済制裁解除に伴い、海外からの投資が加速し、渡航者が増加している。新しい会社の事業展開は、第一に、進出企業・海外から渡航者の需要に応えるため、ショーファーサービスとヤンゴン・ネピドー空港とダウンタウンを結ぶエアポートリムジンバス事業に取り組む。因みに、エアポートリムジンバス事業はこれまでミャンマーでは例がなく、新会社での取組みが同国にとって初めてとなる。将来的には、WIFIサービスを始めとしたニーズに応える付加価値のあるサービスを提供するとしている。??第二に、絶対数が不足する観光性サービスを補うため、海外からの渡航者を対象に市内主要ホテルとタイアップし、現地の素材を活かしミャンマーの魅力を伝える着地型事業を行なう。?この二つの事業を通じて、日系企業のみならずグローバルに活躍する企業をメインターゲットに、段階的に法人事業を中心とする旅行業を展開するという。??またローカル需要に対応するミャンマー発の海外旅行は、政府認可動向を見据え、将来の取扱いを視野に推進するとしている。
提携相手となるMyanmar Polestar Travels & Tours は、ミャンマーにおいてランドオペレーター業をおこなっており、JTBとは06年より取引をおこなってきた。同社は12年度にはミャンマー・ホテル観光省からBest Performance Award を受賞している。この提携によりJTBは、ミャンマーにおける旅行業のノウハウ・政府との強固な信頼関係を事業推進に活かすことができるとしている。また、Myanmar Polestar Travels & Tours のグループ会社には中古車輸入販売会社や語学学校を持つため、交通インフラ事業の展開に不可欠な車両調達や将来の観光人材育成・確保に関してもシナジーが期待できるという。??一方Myanmar Polestar Travels & Tours は、JTB のグローバルネットワークを活用し、日本人以外の顧客に対するランドオペレーターサービスの提供、ミャンマー発の海外旅行需要の吸収等の事業拡大が可能になるという。今後、ミャンマーへの日系企業の進出が急ピッチで進むことに疑う余地はないだろう。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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