東芝、SiCを採用したパワー半導体を姫路工場で量産

2013年3月21日 13:36

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SiCを採用したショットキバリアダイオード(写真:東芝)

SiCを採用したショットキバリアダイオード(写真:東芝)[写真拡大]

 東芝は19日、産業機器・車載機器向けに需要拡大が見込まれるパワー半導体分野において、シリコンカーバイド(SiC)を採用した製品を今月末から姫路半導体工場で量産開始すると発表した。

 第一弾として、電流の逆流を防ぐ整流素子であるショットキバリアダイオードを量産する。サーバー用電源や太陽光発電用パワーコンディショナーなどに適した製品で、従来のシリコン(Si)のダイオードに比べ電源用途で素子の損失として50%以上の低減が可能だという。

 SiCを採用したパワー半導体は従来のシリコン(Si)を採用した従来製品に比べて高電圧・大電流でも安定的に動作し、動作時に電力が熱として失われる電力損失を大幅に削減できる。従って、高効率化、小型化が求められる通信機器、サーバー、インバータなどの産業機器、鉄道・車載機器用途での高いニーズがある。

 SiCを採用したパワー半導体市場は2020年に現在の約10倍に成長すると予測されており、東芝は今後も市場ニーズにマッチした新製品をラインアップ化することで事業を強化し、2020年にはシェア30%を目指す。

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