豊田通商、仏大手商社CFAOの全株式に対してTOBを実施

2012年8月29日 14:10

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 豊田通商は28日、仏大手商社CFAOの買収監査を終え、今年7月26日発表し同8月2日にPPR社より取得を完了したCFAO社株29.8%に加え、残りのCFAO社全株式を取得することを目的とし、CFAO社に対して任意的公開買付(TOB)を実施することを決定したと発表した。

 公開買付価格は、一株当たり37.50ユーロで、CFAO社株29.8%分取得にあたりPPR社へ支払った価格と同価格となる。前筆頭株主であるPPR社は、同社保有株式の残り12.2%のCFAO社株式につき、今回の公開買付に応募する旨で合意している。

 公開買付は、2012年9月15日までにフランス金融庁(AMF)へ申請される予定。なお、今回の公開買付実施は、AMFの法令遵守確認書の交付を前提とし、欧州独禁法当局の許可が得られる場合に成立するもの。

 CFAO社の監督委員会は、今回の公開買付に関し、2012年9月4日に同社監督委員会により指名する予定の外部専門家からの報告を受領後、同公開買付に対する公式見解を公表する予定。既に同監督委員会は、豊田通商のCFAO社への資本参加はCFAO社および同社子会社・従業員・株主の利にかなうものとして友好的に捉えている旨を表明している。

 CFAO社の3事業分野(自動車・医薬品・消費材)は、豊田通商の事業ポートフォリオに完全に合致していることから、今回の買収は「モビリティ」、「ライフ&コミュニティ」、「アース&リソース」の3事業分野を「1:1:1」にすることを目指す豊田通商の事業戦略に沿うものとなっている。豊田通商は、今回の買収により、アフリカとフランス海外県における流通のリーディンググループであるCFAO社の3事業分野における成長戦略を支援していく方針。

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