日立、コンテナ型データセンターを発売 サイズやレイアウトを柔軟に設計可能

2012年7月5日 10:28

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「フレキシブルデザインコンテナ」の外観および内部イメージ(画像:日立製作所)

「フレキシブルデザインコンテナ」の外観および内部イメージ(画像:日立製作所)[写真拡大]

 日立製作所は4日、サイズやレイアウトを柔軟に設計でき、短期間に低コストで構築可能な屋外設置式のコンテナ型データセンター「フレキシブルデザインコンテナ」を、7月6日から販売開始すると発表した。今後、クラウドシステムやバックアップシステムを設置するデータセンターを早期に立ち上げるなど、データセンターを短期間にコストを抑えて構築したい顧客などを対象として、積極的に提案を行っていく。

 「フレキシブルデザインコンテナ」は、屋外に設置したコンテナ内に、サーバーやストレージなどのIT機器を搭載したラック、冷却用の空調機器などのIT設備を稼働効率が最大となるように配置することで、省電力・高集積なデータセンターを実現し、無人運転を支援する監視システムとともに提供するもの。

 通常のコンテナ型データセンターは、コンテナのままで輸送できる特長がある一方、コンテナサイズに制約があるため、保守スペースの確保や、IT機器の高集積化、冷却効率の最適化が課題となることが多い。しかし「フレキシブルデザインコンテナ」は、システムの規模・構成に応じてコンテナのサイズを柔軟に決めることができるため、設備の稼働効率を高めつつ、十分な保守スペースを確保するなど、顧客ニーズに対応したデータセンターを短期間で構築できる。

 日立システムズで従来提供している小規模で可搬性のあるコンテナ型データセンターを活用したシステム運用サービスに加え、日立から今回新たに、現地でコンテナを組み立てることでより大きなサイズに対応可能な「フレキシブルデザインコンテナ」の提供を開始し、日立グループとしてより幅広いニーズに対応する。

 なお、「フレキシブルデザインコンテナ」は、独立行政法人情報通信研究機構において、情報通信技術の研究開発や新たなクラウドサービス、システムの研究開発、実証を行うためのクラウド基盤用のコンテナ型データセンターとして先行的に採用されており、約2.5カ月という短期間で構築し、4月から順次稼働を開始している。

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