三井物産など、ブラジル・ペトロブラス社向け超大水深掘削船が操業開始

2012年5月17日 12:54

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リオデジャネイロ沖で操業準備中の「ETESCO TAKATSUGU J」(写真:三井物産)

リオデジャネイロ沖で操業準備中の「ETESCO TAKATSUGU J」(写真:三井物産)[写真拡大]

 三井物産、日本郵船、川崎汽船、日本海洋掘削の4社は16日、ブラジル国営石油会社(ペトロブラス社)向けの傭船サービス事業のために保有参画した超大水深対応掘削船(ドリルシップ)について、2011年12月15日に竣工、2012年2月4日に現地に到着し、4月25日にペトロブラス社による傭船が開始されたと発表した。

 「ETESCO TAKATSUGU J」と命名された同ドリルシップは、水深10,000フィート(3,000m)、海底下30,000フィート(9,000m)までの掘削が可能な世界最高クラスの性能を備えている。最初の掘削は、リオデジャネイロ沖200kmにペトロブラス社が権益を保有するプレソルト層(岩塩下層)にあるFRANCO SW鉱区(水深約2,000m)で行う予定。

 同ドリルシップは、国内企業4社が85%強出資して米国に設立したエテスコ・ドリリング・サービス・エル・エル・シー社が保有し、ペトロブラス社に対し最長20年間にわたり傭船サービスを提供する。

 近年ブラジル近海ではプレソルト層鉱区において大型油ガス田の発見が相次いでおり、巨大な埋蔵量が世界的な注目を集めている。国内企業4社は同事業を通じ、ペトロブラス社の注力地域であり今後更なる発展が見込まれる同鉱区の資源開発に寄与していく。

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