住友商事、中国で米の集荷・精米・販売事業に参入

2012年4月9日 15:03

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基本合意書を締結した吉林糧食集団孟薫事長(右)と住友商事生活産業・建設不動産事業部門長の佐々木氏(住友商事本社内で撮影)(写真:住友商事)

基本合意書を締結した吉林糧食集団孟薫事長(右)と住友商事生活産業・建設不動産事業部門長の佐々木氏(住友商事本社内で撮影)(写真:住友商事) [写真拡大]

 住友商事は9日、2010年より戦略的な包括提携をしている吉林糧食集団有限公司(本社:中国吉林省長春市)との間で、中国における米の集荷・精米・販売事業への参入に向けた基本合意書を締結したと発表した。

 吉林糧食集団は、吉林省政府傘下の農産物集荷・加工・販売会社であり、同社の100%子会社である吉林糧食集団米業有限公司が、中国国内で米の集荷・精米・販売事業を展開している。住友商事は吉林糧食集団米業への出資を通じて事業に参画し、全社横断組織である食料タスクフォースのもとで中国市場向けコメビジネスを本格的に開始する。

 食生活の高度化が著しい中国では、味・品質のみならず安心・安全への関心が高まっており、トレーサビリティの効いた米に対する需要は大きく伸びている。吉林省はコメの中でも特に市場が拡大している短粒米の優良産地であり、同省で集荷基盤を持つ吉林糧食集団米業に、日本の精米技術やマーケティングノウハウを住友商事が付加することで、中国で未発達な高・中級ブランド米というジャンルを確立し、量販店と外食チャネルへの販売拡大を目指す。
 

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