三菱商事、ブラジルで世界最大級のコーヒー農園運営に参画

　三菱商事は3日、安全で香りの高い上質なブラジル産コーヒーを世界各地の消費者に安定的に届けることを目指し、イパネマ農園の株式20%を取得し、ブラジルでコーヒー農園の運営に参画すると発表した。

　イパネマ農園はサンパウロ市の北約300kmに位置しており、保有面積は約60平方キロメートル（世界最大級、東京山手線の内側に匹敵）、年間生産量は最大約9,200トン（およそ10億杯分のコーヒーに相当）。また、同農園で栽培されるコーヒーは、使用農薬や生産履歴が整備され、トレーサビリティに優れているだけでなく、米国・オランダ・イタリアの各認証機関から環境・CSRに配慮していること等を証明された安全なスペシャリティコーヒーとなっている。

　世界のコーヒー需要は、新興国を中心に供給を上回るペースで伸びているが、中でもイパネマ農園産のコーヒーを例とする認証コーヒーの需要は米欧日を中心として年率10％程度で伸びている。

　三菱商事は、イパネマ農園産のコーヒーを20年以上にわたり主に日本向けに紹介・販売しているが、今後、現地に常駐者も派遣して同農園の運営にも参画することで、コーヒー豆収穫の更なる機械化・効率化、灌漑施設の充実（かんばつ対策）等を図り、質の高いコーヒーを安定的に生産・販売する体制を強化していく。