ホンダ、全世界で完成車約30万台リコール 運転席用SRSエアバッグの不具合

2011年12月2日 15:32

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 ホンダは2日、2001年から2002年に製造された一部の車両に搭載されている「運転席用SRSエアバッグ」の不具合に関する市場措置を行うことを決定し、北米や日本などでリコールの届け出を行ったと発表した。対象となるその他の国と地域についても同様の措置を行っていく。

 リコールの対象台数は全世界で完成車30万4,035台(米国:27万2,779台、カナダ:2万6,964台、日本:1,891台、その他:2,401台)。また、補用部品912点(米国、欧州、アジア、その他。日本は対象外)が対象となっている。対象モデルは、米国ではアコード、シビック、TL、CL、オデッセイ、パイロット、CR-V、カナダではアコード、シビック、TL、CL、オデッセイ、CR-V、日本ではインスパイア、セイバー、ラグレイトとなっている。

 なお、今回の処置は、2008年11月、2009年6月、2010年2月に北米や日本などで届け出た合計95万2,118台の完成車、および2009年10月、2011年4月に北米や日本などで届け出た合計5,328点の補用部品に加え、対象範囲を拡大して市場措置を行うもの。

 同社によると、「運転席用SRSエアバッグ」に装着されたインフレーター(膨張装置)内のガス発生剤に不適切なものがあるため、万が一事故などによりエアバッグが展開した場合、インフレーター内圧の急激な上昇で容器が破損して構成部品が飛散する可能性があるという。改善策として、対象となる全ての国の該当車両において、運転席用SRSエアバッグのインフレーターを良品と交換する。

 また同社は、「今回の措置は、不具合のあったエアバッグ内の部品(ガス発生剤)を成型した設備で生産された部品全てに対象を広げており、それにより今後は、同じ原因による同様の不具合事象は発生しないと認識している」とし、これ以上リコールの対象範囲は拡大しないとの見方を示している。

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