NTTデータ、伊システム会社を買収：南欧・南米事業を強化

　NTTデータは25日、イタリアのシステム開発会社バリューチーム（Value Team）を完全子会社化することで合意したと発表した。イタリア、トルコなどの南欧・地中海地域やブラジルを中止とした南米市場での事業拡大につなげる狙い。

　同社によると、バリューチームはイタリアでテレコム分野、製造分野、金融分野（バンキング、保険）を中心としたITコンサルティング、システム開発などに強みのある会社。NTTデータは、バリューチームの子会社化で「イタリア、トルコなどの南欧・地中海地域のカバレッジやリソースを獲得」（NTTデータ）し、欧州地域での顧客向けサポート体制の強化を図るとしている。

　また、バリューチームはブラジルでの事業も積極的に展開しており、NTTデータはブラジルを中心とした南米市場への事業拡大の足掛かりも獲得できるとしている。

　バリューチームは2004年の設立で、10年12月期の売上高は3億800万ユーロ（約368億円）。従業員は欧州内に2,477人、南米などに446人を抱える。

　NTTデータグループは中期経営で、13年3月期の海外売上高3,000億円、海外売上高比率20%を目標とし、海外での事業拡大を推進している。欧州では08年に独アイテリジェンス（itelligence）と独サークエント（Cirquent）、米国では10年にインテリグループ（Intelligroup）、キーン・インターナショナル（Keane International）を買収している。