「光の道」骨子案まとまる、NTTからの光回線分社化案は見送り

2010年11月22日 23:42

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記事提供元:スラド

  hauncon 曰く、

 ITProの記事になっているが、総務省の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」の過去の競争政策のレビュー部会および電気通信市場の環境変化への対応検討部会の合同会合が開催され、NTTグループの経営形態について、光回線事業を分社化せず、現行の経営形態のままNTT東西のボトルネック設備保有部門と他部門とで人事・情報・会計などのファイアウォールを厳格化する「機能分離」が最も現実的、効果的との最終報告の骨子案がまとめられたようだ。

この作業部会は、2015年までにブロードバンドの100%普及を目指す「光の道」構想のための報告案を議論してきたわけだが、30日に今回の骨子案をベースにした最終報告をまとめられるので、これで事実上ソフトバンクが主張してきたNTTグループからの光回線事業の完全分社化案は、いったん退けられたということになる。ソフトバンク案に関しては、「事業成立の可能性、メタルから光へのマイグレーションにかかわる諸課題を踏まえると、不確実性が高い」とのことだが、ソフトバンクの孫社長は「閣議決定された2015年の光の道の完成について、骨子案はなんら答えになっていない」と不満を示したようだ。

 日本経済新聞に解説記事があるが、元々ソフトバンクへの他社からの同調が少なかった面もあったことに加え、孫社長の後ろ盾だった原口前総務相が閣外に去ったことも影響したのだろう。

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