第33回東京国際映画祭でワールドプレミア上映され話題!中国で最も注目される新進気鋭の女性監督シェン・ユー監督の長編1作目『兎たちの暴走』が8/25(金)より全国で順次公開

プレスリリース発表元企業:有限会社アップリンク

配信日時: 2023-08-22 15:30:00

親子ツーショットのシーン

シェン・ユー監督ポートレイト

有限会社アップリンクは、中国新進気鋭の女性監督 シェン・ユー監督デビュー作、実際に起きた事件を元に描く母と娘の悲劇を題材にした映画『兎たちの暴走』を、8月25日(金)より全国で順次公開いたします。

<公開スケジュール>
8月25日(金)~ 池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺
8月26日(土)~ 新宿K's cinema
9月1日(金)~ アップリンク京都、シネ・リーブル梅田ほか

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/366134/LL_img_366134_1.png
親子ツーショットのシーン

女性新人監督としては興収10億円という中国でスマッシュヒットを記録した『兎たちの暴走』がデビュー作となるシェン・ユー監督のインタビューと中国版予告編をお届けします。


■「あなたのためだったら 何だってする」
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/366134/LL_img_366134_2.png
シェン・ユー監督ポートレイト

シェン・ユー監督はNHKのドキュメンタリー番組からCMまで映像に関わる仕事は俳優以外はなんでも経験してきたという。
中国における映画興行は日本と違いミニシアターというものが存在せず、シネコンしかなく、数百館規模で公開されるのが通常だ。本作も新人監督作ではあるが、3億円の制作費をかけ、結果10億円の興行収入をあげたのだった。

格差社会の中国を象徴するかつて石炭の採掘で栄えた四川省の攀枝花市(はんしかし)をロケ地として選び撮影された『兎たちの暴走』。映画の冒頭、母親チュー・ティンが車のトランクを開け、その中には誘拐された少女が横たわっているところから始まる。そこから映画は事件が起きる前に一気に時は巻き戻るのだった。

シェン・ユー監督の好きな映画監督はポン・ジュノ、デヴィッド・フィンチャーだと言う。そんな監督だけあって、観客を映画の冒頭で一気に物語へと引き込む巧みな構成となっている。


── 『兎たちの暴走』は、娘が母を救うために犯罪を犯す映画です。娘のシュイ・チンが幼い時に、街を出て行った母親チュー・ティンが、突然、娘の前に現れるところからこの映画は始まります。

シェン・ユー監督:母チュー・ティンは自分の人生をコントロールできない設定です。18歳で娘を生み、自分が母親になる準備が出来ず、人生が18歳の頃で止まっています。母親の役作りは脚本段階でヴィクトル・ユーゴーの『ノートルダムのせむし男』のエスメラルダを参考にしていました。母親を演じたワン・チェンはとても女性らしく、魅力的ですが、時には違う世界にいる瞬間があり、それは母チュー・ティンと似たところだと思っています。


── 母親のチュー・ティンが乗っている車のイエローカラーが印象的でした。他にもさまざまな色彩がビビッドに使われていますが、これらの色にどのような意味を込めましたか。

シェン・ユー監督:攀枝花市(はんしかし)の特産物にはマンゴーがあります。皮は青く、肉は黄色というマンゴー。黄色は暖かいイメージですが、危険な感じもします。
色の意味を調べて、色を演出として劇中で活用しました。たとえば、シュイ・チンのランドセルですが、白から黄色に変わって、母チュー・ティンが徐々に彼女の生活に侵入していくという意味づけをしています。


── 劇中何度も訪れるトンネルのシーンが印象的でした。

シェン・ユー監督:私は、ある時期、死を間近に迎えている人たちのドキュメンタリーを撮ったことがありました。そのドキュメンタリー作品の制作のリサーチで感じたことですが、死を迎える人たちにとって死は、トンネルを通って別の世界へ移行するような生まれ変わり、という感じがしました。
トンネルは母チュー・ティンにとって、もし過去に戻って重要な選択をする際、間違った選択をせずにやり直すことができたら──という生まれ変わりを示す、娘シュイ・チンにとっては、戻ってきた母と一緒に暮らすことができたら──と夢見る象徴なのです。


── 脚本で、こだわった部分をお聞かせください。

シェン・ユー監督:私がシナリオの1行目に書いたのは、「シュイ・チンは『マッチ売りの少女』のようにマッチを灯し、幻を見た」でした。母親は彼女にとって幻想に過ぎなかったのです。
私が映画を作る上で一番大切しているのは感情です。『兎たちの暴走』は、娘シュイ・チンが戻ってきた母を守るためになんでもする、という感情の物語なのです。


≪映画『兎たちの暴走』兎子暴力The Old Town Girls作品概要≫
【STORY】
17歳の高校生シュイ・チンは、重工業が盛んな四川省(しせんしょう)攀枝花市(はんしかし)で父親と継母と弟の4人暮らし。
お金持ちだけど両親が不仲で悩みを抱えるグループのリーダー、ジン・シー。地元の広告モデルをするほどの美人だけど父親の暴力に怯えるマー・ユエユエ。そんな3人は喧嘩しながらも毎日楽しく高校生活を送っていた。
そんなある日、生まれて間もないシュイ・チンと古い街を捨て、成都へ行ってしまった彼女の実の母チュー・ティンが戻ってくる。憧れていた母との再会でシュイ・チンの生活は一変する。

【CAST】
監督 :シェン・ユー(申瑜)
脚本 :シェン・ユー(申瑜)、チウ・ユージエ(邱玉潔)、
ファン・リー(方励)
プロデューサー:リー・ユー(李玉)、ファン・リー(方励)
出演 :ワン・チェン(万茜)、リー・ゲンシー(李庚希)、
ホァン・ジュエ(黄覚)ほか
(2020年/中国/105分/北京語、中国語/日本語字幕:鈴木真理子/原題:兔子暴力 The Old Town Girls )

配給・宣伝:アップリンク (C)Beijing Laurel Films Co.,Ltd.

8月25日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、8月26日(土)新宿K's cinema、9月1日(金)アップリンク京都、シネ・リーブル梅田ほかで全国順次公開


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