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日経平均、6万円か崩壊か 金利差が示す「3つの未来」

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【結論】日銀利上げとFRB利下げが同時進行する2026年、日米金利差の縮小は「円高・株安」に直結しない。年末の日経平均は5万4000〜6万円のレンジで、分岐点は春闘結果と米議長交代にある。
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過去を振り返ると、金利上昇局面で株が下がるとは限らない。2003年以降、日本がゼロ金利を続ける間に米国が利上げサイクルに入り日米金利差が拡大したとき、日経平均は7000円台から1万8000円台まで上昇した。
円安が輸出企業業績を押し上げ、株高の燃料になったのだ。今は逆向きだが構造は似ている。実質短期金利がマイナスである限り、株式への資金流入が止まる理由はない。
現在、主要証券の年末予想は大きく割れている。野村證券は6万円への上方修正を発表、第一生命経済研究所は5万4000円と控えめだ。**金利差縮小の局面で強気と弱気の見方が大きく割れている。**この差が3シナリオの幅となる。
■Bullシナリオ:6万円超
トリガーはすでに一つ点灯した。2026年春闘の連合第1回集計では賃上げ率5.26%と、3年連続で5%超を達成。トヨタなど大手製造業で満額回答が相次いでいる。FRB新議長のハト派転換が加われば、AI関連と銀行・不動産が同時上昇し6万円突破も現実的となる。
■Baseシナリオ:5万5000〜5万8000円
最も確率が高い着地点。日銀が年1回ペースで利上げを継続しつつ、脱デフレの好循環が続く展開だ。銀行は利ざや拡大、不動産は賃料上昇の恩恵を受ける一方、中国景気悪化や輸出環境の悪化が上値を抑える。派手さには欠けるが下値の固い1年となる。
■Bearシナリオ:4万5000円前後
トリガーは米景気後退と急激な円高の同時発生だ。株高の恩恵が届かない高齢者層を中心に高市政権への不満が蓄積すれば、市場センチメントが一気に悪化する。年前半に高値から2割程度の調整が入るリスクは常に存在する。
残る注目トリガーは2つだ。5月のFRB議長交代でハト派色が強まればBull方向に、6〜7月の日銀追加利上げが景気確認を伴うものなら株高と共存できる。11月の米中間選挙は不確実性のピークとなる。またこれらとは別に、イラン紛争の影響はまだ先が見えない状況だ。
金利差縮小を「株の敵」と単純に捉えるのは早計だ。縮小の「理由」が景気の強さなら株高は続く。景気後退が引き金なら株安に転じる。歴史はそう教えている。
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